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貧困街での生活を思い出すことで、「つらい練習でも乗り越えられる」というジュリ選手の言葉

――日本らしい技を教えなければと現地で苦労する方も多いなか、いきなり「その選手に向いた技」が指導できたわけですね。

渡航前、やはり「柔道は二つ持って掛けるものだと教えなさい」とアドバイスしてくださる先生が多かったですね。ただ、そこに重きを置きすぎると日本の何十倍、何百倍の時間がかかるんですよ。積み上げてきた基礎がまったく違いますから。だったら長所をしっかり残したまま、そのなかに日本の良い要素を取り入れて戦えるスタイルを考えるべき。私自身は日本の柔道をその通りに教えるという考えはまったくなくて、現地の選手の特徴や文化に合わせてアレンジするのが当たり前だと思っています。

――日本にいるときに、その幅を養っていた。

もともと柔術やサンボがすごく好きだったんです。大学時代には定番の「これがサンボだ!」も熟読しましたし、いま時折全日本女子のコーチに招かれる中井祐樹さんの道場にも稽古にうかがったりして他競技の選手との交流もあった。柔道以外の格闘技を調べていたことが、逆に柔道の理解や指導に役に立ったという面はあります。

――コロンビアでの指導を通じて、印象的だったことは?

ジュリは世界選手権で3回優勝して、オリンピックでも銀、銅とメダルを2つ獲ったスター。その彼女が、いまだに大会で花道を歩いて試合場に向かうときに足が震えてしまうと話してくれたんです。彼女は貧困街で育ったんですが、そのときのイメージが強く頭に浮かんできて、もし負けたらあのときの生活に戻ってしまうのではという恐怖に襲われて足がすくんでしまう。そして、それはとても苦しいんだけど、あの生活を思い出せる瞬間があるから辛い練習も乗り越えられるんだと言うんです。私自身にはそういう経験がないので、そんなことを考えながら柔道をする人間がいるんだなと、これには私が教えられました。

――道場の子どもたちは、アルベール選手みたいになりたいという憧れを持っているんでしょうね。

みな憧れていますね。うれしかったエピソードとしては、彼女が頑張って勝ってくれたときに、ストリートの子どもたちが「ジュード!ジュード!」と言いながら、投技の真似をして近づいてきてくれるんですよ。それまではアジア人イコール空手とばかりに、空手の突きや蹴りをしてきていたんですけど、それが柔道の投技になっていた。やっていてよかったなと思いましたね。

――指導でもっとも大事にしていることは?

柔道は楽しいということを大前提に教えています。指導のそこかしこにゲーム性を取り入れてまずは「楽しさ」をわかってもらう。あとは、道場はなぜ靴を脱ぐのかとか、なぜ「正面に礼」があるのかとかをきちんと説明して、お互いが決めた約束をちゃんと守るともっと楽しい世界があるよ、それを守る習慣がつくと大人になっていいことがあるよ、というメッセージに繋げています。国のほうにも、柔道が青少年の犯罪を減らすことに寄与できるということが浸透してきているので、楽しいなかにもこういうことは大事にしていきたいと思っています。

 

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