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大会情報

平成22年全日本選手権大会結果 戦評・総評を追加(10.5.7)

平成22年全日本選手権大会(日本武道館)

大会結果

広報委員 永田千恵

穴井隆将の二連覇はなるのか。それとも、選抜優勝の鈴木桂治、久しぶりの全日本の試合となる棟田康幸といったベテランが踏ん張るのか。はたまた高橋和彦、立山広喜ら重量級の選手が名乗りをあげるのか、といったところに注目が集まった今年の全日本選手権。5ヶ月後に東京で開催される世界選手権の代表選考も兼ねているとあって、白熱した試合が期待された。
このなかで、最初に姿を消したのは王座への返り咲きが期待された鈴木。準々決勝で大学の後輩・高橋に敗退。準決勝は立山、棟田、穴井、高橋の4人となって、次に姿を消したのが前回の覇者・穴井だった。ここまで一本勝ち二つと優勢勝ち一つで勝ち上がってきたが、高橋との対戦では苦戦し、旗判定の末3−0で高橋の勝利となる。

迎えた決勝。大牟田高、国士舘大の同期としてともに戦ってきた立山と高橋の対戦は、どちらが優勝しても初優勝となる。力の入った試合となった。先に「有効」をとってポイントをリードしたのは立山。しかし、残り時間まもなく1分というところで高橋の大外刈が決まり、両者「有効」でポイントが並ぶ。勝負を分けたのは、残り18秒で入った立山への「注意」。これが決め手となって高橋は平成22年度の全日本チャンピオンとなった。

高橋和彦選手 「ほっとしています。獲りたかったタイトルですし、去年出られなかった悔しさがあったので、今年にぶつけました。正直、世界で戦うには力が足りないので、これからしっかり自分の弱点を克服していきたいと思います」

戦評

広報委員 渡邉 昌史

【準決勝】 立山広喜 ○(優勢勝・警告)△ 棟田康幸
前年3位の立山、3回戦こそは小外刈で一本勝ちをしたものの、2回戦、準々決勝ともに旗判定での勝ち上がり。準々決勝の高木海帆(東京世界選手権100㎏級代表)との対戦では、「注意」を与えられた高木が残り30秒内股返「有効」で追いつき、旗判定が分かれるきわどい勝負であった。 対する棟田は出場選手中最多の12回連続出場で前年2位。2回戦判定、3回戦は小外刈「有効」、準々決勝では高井洋平を一本背負投「有効」から横四方固で一本勝ちとしりあがりに調子を上げて来た。
身長差23センチ。両者ともに攻め手を欠くなか、先に棟田に「注意」が与えられた。棟田は支釣込足、袖釣込腰で攻めるが決まらず。立山に「注意」、棟田に「警告」となった。立山、内股で棟田を腹ばいにするもポイントなくタイムアップ。立山、初の決勝進出。

【準決勝】 穴井隆将 △(判定2-3)○ 高橋和彦
穴井は2回戦、鰐淵良則に調子を試すかのように2分11秒背負投で仕留め、3回戦では100Kg級の猪又秀和から「有効」しか奪えなかったものの危げなく、準々決勝では後小路裕朗を3分34秒、狙い澄ました大外刈「一本」で一蹴し、順調な試合運びでコマを進めてきた。 対する高橋は激戦のパートを3戦フルタイムで戦ってきた。2回戦、須藤を「警告」、3回戦の鈴木桂治には大外刈で終始優位に立ち、旗判定で勝ち上がってきた。
先手をとったのは高橋であった。引き手だけの内股で穴井を跳ねあげる。穴井は高橋の払巻込も体捌き受け止め、背負投、大外刈で攻める。高橋は払巻込、大外刈と組み際の技で攻め、確実に受けながす穴井といった展開のなかで、徐々に時間は経過。「指導」を受けた穴井は大外刈、大内刈で必死に反撃するも組み手が不十分で決まらない。旗判定に持ち込まれ、手数でわずかに上回った高橋に旗は揃った。

【決勝】 立山広喜 △(優勢勝・注意)○ 高橋和彦
決勝で合いまみえたのは立山と高橋の大牟田高校、国士舘大学の同期生同士。「大牟田のツインタワー」とも称された両者が、ついに全日本の頂上決戦を迎えた。 身長で6㎝、体重で25㎏上回る立山、奥襟を取り前へ前へと出る。高橋は組み際の技を狙うが充分に組めず不発。1分35秒、高橋の払巻込で立山の体が浮くも決まらず。2分18秒、両者に「指導」。奥襟を取った高橋が立山の頭を下げさしたところ、立山が逆に支釣込足で「有効」を奪う、3分34秒。さらに立山、支釣込足で崩し寝技を伺う。このまま立山ペースで進むかと思われた。だが、立山の動きが止まった一瞬を逃さず、高橋は組み際の大外刈で「有効」を奪い返しポイントで並ぶ、4分43秒。立山は顔から畳へ落ちたか。 残り1分、高橋は内股、払腰、大外刈で攻めて立てペースをつかむ。後手後手となった立山に残り18秒「注意」が与えられ、高橋がリードのまま終了のブザー。

戦評

広報委員 渡邉 昌史

○高橋、攻め続ける姿勢で世界へ 全日本選手権31人目の王者となった高橋。5試合で一本勝ちはゼロではあったが、貪欲に攻め続けた姿勢が穴井、鈴木らの強豪を接戦の末に下す結果につながった。「まだまだ世界で勝てる力はない」と本人も篠原全日本男子監督も異口同音に口をそろえるが、持ち味の「攻め続ける姿勢」は世界挑戦への重要な要素であろう。
10年ぶりの最重量級優勝者の誕生は称賛されるべきであるが、その真価は東京世界選手権によって定まるであろう。「地位が人をつくる」というが、「全日本選手権者」といった冠を得た高橋。東京で世界一となったとき、はじめてその地位は確固たるものになるであろう。期待したい。

○世代交代の訪れの予感
出場37選手の平均年齢は25.6歳。昨年よりも0.6歳若返ったが、顔ぶれと結果は世代交代の訪れの予感を印象づけたものであった。最年長の森大助は平成16年3位の試合巧者「柔道人生最後の試合」であったが、ケガで精彩を欠き初戦で幕を引いた。棟田、高井といった上位常連のベテラン勢も持ち技で場内を沸かすことなく、全日本の舞台で一時代を築いてきた両者、いずれもベスト8止まりとなった。 だが、新世代が扉をこじ開けたということではなく、新世代の布陣は決して盤石なものではない。新世代の台頭が待ち望まれる。

○無差別の醍醐味 平均体重113.1㎏で昨年より5.2Kg増。重量級の猛者揃いのなかで、気を吐いたのが連覇を狙った100㎏級の穴井。ベスト8の100㎏級の高木、同級の後小路の両者、そして90Kg級の森田である。穴井の「一本を取る技」柔道の醍醐味に場内は沸き、高木は得意の寝技に加え、立技にも磨きをかけ、立山をあと一歩のところまで追いつめた。後小路は穴井の大外刈で畳に沈んだものの、警察柔道の堅実な試合運びで上位へ食い込み、森田は3回戦でしぶとい柔道で棟田を攻め、終盤までリードし、ともに地方代表の意地を見せた。いずれも無差別の全日本選手権ならではのシーンである。

優勝 高橋 和彦(新日本製鐵)
第2位 立山 広喜(日本中央競馬会)
第3位 棟田 康幸(警視庁) 穴井 隆将(天理大学)
第5位 高木 海帆(東海大学1年) 高井 洋平(旭化成) 後小路裕朗(福岡県警察) 鈴木 桂治(国士舘大学)

前日記者会見

広報委員 永田千恵


明日の会見を前に、注目の3選手、穴井隆将、棟田康幸、鈴木桂治の会見が講道館にて行われた。各選手のコメントは下記の通り。
穴井隆将選手
「連覇がかかった大会ですが、思った以上にプレッシャーは感じていませんし、守る意識よりも、”やってやろう”という気持ちの方が強く持っています。講道館ルールで戦う最後の試合ということになりますが、試合前なのでそのこともあまり考えていません。この1年間で心技体の総合力、特に精神面で大きく成長しましたし、たくさんの人に支えられていることを感じています。明日は全力で優勝したいと思っています」
棟田康幸選手
「いつもどおり、調整してきました。久しぶりの試合なので、一つひとつの試合を全力で戦います。頑張ります」
鈴木桂治選手
「今年は予選からの挑戦で、本戦にでられることをうれしく思っています。選抜からこの大会での優勝に向けてしっかり練習してきました。トレーニングもしてきましたし、ケガも完治しました。そういう意味では体調的な不安はありません。あとは気持ちを持っていくだけ。もう一度、日本一の男になりたいと思っています」

欠場選手情報

欠場選手:関東地区代表  西山大希(筑波大学2年) 代替選手:関東地区代表 須藤(すどう)紘司(こうじ)(京葉ガス) 四段

日   時 平成22年4月29日(祝・木) 午前11時開始(10時開場)
会   場 日本武道館(地下鉄東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅下車)
テレビ放映 4月29日(祝・木) 16:00~17:30 NHK総合テレビで放送
主   催 (財)講道館 (財)全日本柔道連盟
後   援 朝日新聞社・NHK・財団法人日本武道館
特別協賛 東洋水産
そ の 他 出場選手
1.推薦選手
前年度優勝者、準優勝者
2.地区選出選手
35名とし、地区別の選出数は以下のとおり

北海道 東北 関東 東京 北信越 東海 近畿 中国 四国 九州 合計
2 2 4 9 2 2 5 2 2 5 35
出場資格
1. 日本国籍を有し、全日本柔道連盟に登録している者
2. 地区選出選手は、その地区を構成する都道府県柔道連盟(協会)を通して、平成21年度の全日本柔道連盟登録手続きを行っており、その地区において居住、勤務、在学の実体の伴ういずれかの条件を満たしていること
3. 卒業、転勤等により、実体の伴う現住所の変更、勤務する会社、通学する学校の変更がある場合には、変更先の地区から出場することができる。ただし、この場合は速やかに登録変更の手続きを行わなければならない
審判規定
1. 講道館柔道試合審判規定で行い、試合時間は6分間とする
2. 優勢勝ちの判定規準は、規定第40条(3)項とし、僅少差で勝敗を決する
試合方法
体重無差別のトーナメント戦で行う(敗者復活戦は行わない)
ドーピング
財団法人全日本柔道連盟ドーピング防止規程により検査を行う
皮膚真菌症(トンズランス感染症)
発症の有無を各所属の責任において必ず確認すること。感染が疑わしい、もしくは感染が判明した選手については、迅速に医療機関において、的確な治療を行なうこと。もし、選手に皮膚真菌症の感染が発覚した場合は、大会への出場ができない場合もある
大会事務局
大会事務局を講道館総務部(Tel:03-3811-7152、Fax:03-3811-7151)内に置く
チケット情報 予約/予約受付:3月1日(月)~3月31日(水)
受付場所:講道館総務部 TEL 03-3818-0891
受付時間:土日・祝日を除く平日10:00~12:00、13:30~17:00
前売り/前売り発売:4月1日(木)~4月28日(水)
発売場所:講道館経理部 TEL 03-3818-4179
チケットぴあ TEL 0570-02-9999 Pコード815-923
受付時間(講道館):土日・祝日を除く平日10:00~12:00、13:30~17:00
【入場料】
アリーナ席 7,000円
1階席   5,000円
2階席   1,500円
(大学生10名以上1,000円 高校生以下10名以上800円)
TOKYO GRAND SLAM 2023

協賛SPONSOR

オフィシャルパートナー

オフィシャルスポンサー

MIZUNO
近畿日本ツーリスト

オフィシャルサプライヤー

東洋水産
セイコー
コマツ
三井住友海上火災保険株式会社
日本航空
大塚製薬アミノバリュー
JR東日本
シミズオクト
大和証券
みずほフィナンシャルグループ
vtec
airweave
羽田タートルサービス
旭化成株式会社
日本エースサポート
ジャパンエレベーターサービス
センコー株式会社

オフィシャルサポーター

ALSOK
Nippon-Express
TPR
MAMEZOU K2TOP HOLDINGS
北修

公認スポンサー

伊藤超短波株式会社
株式会社九櫻
ベステラ株式会社

推薦スポンサー

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