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大会情報

グランドスラム東京2010 総評(10.12.14)

グランドスラム東京2010結果 (広報委員 永田千恵)

大会第3日目(12月13日)

大会最終日、重量級の男子2階級、女子3階級が行われた。先の世界選手権で優勝した上川大樹(明治大3年)、杉本美香(コマツ)というチャンピオン2人が揃って敗れるという波乱があったなか、男子は世界チャンピオン・穴井隆将が今年最後のグランドスラムを制し、女子では田知本愛・遥が姉妹で初優勝。今大会、日本は7階級中男子6階級、女子5階級で金メダル獲得という結果となった。

【男 子】


100㎏級

今年の世界王者でワールドランキング1位の穴井隆将(天理大職)を除く日本選手がすべて準決勝までに敗退。穴井が決勝まで勝ち上がり、苦しい戦いながらイスラエルのゼビエを破って金メダルを獲得した。


穴井隆将選手

「今年最後のグランドスラムとなるので、優勝したいと思っていました。理想としては結果と内容がともなった戦いですが、自分にはまだそうした実力はありません。オリンピックに関しては年齢的にもロンドンしか考えられないので、日々稽古に精進していきます」


100㎏超級

今年の全日本王者・高橋和彦(新日本製鉄)と先の世界選手権を制した上川の活躍に期待が集まった。しかし、上川は準決勝でキム(韓国)に一本負けを喫し、高橋も準決勝で相手の反則により勝ち上がったものの、ここで負った負傷で決勝戦を棄権。キムの優勝が決まった。


キム選手

「高橋選手と一緒に戦うことができず残念でした。でも、今回初優勝できて嬉しい。これからもっとスピードをつけ、攻撃的な柔道をしていきたいと思っています」

【女 子】


70㎏級

現在、日本の中でランキングトップとなる4位の國原頼子(自衛隊体育学校)、7位の渡邉美奈(コマツ)らが出場したが、ともに初戦で敗退。08、09年と世界ジュニアを2連覇した田知本遥が決勝にあがり、ベテランのボッシュ(オランダ)と対戦。ゴールデンスコアでこの強豪を下して嬉しいシニア初優勝を飾った。


田知本 遥選手

「それまでも内容はよくありませんでしたが、決勝は苦しい戦いとなりました。優勝できて嬉しいです。でも、このままではオリンピックで勝てません。絶対に出たい大会なので頑張ります」


78㎏級

ワールドランキング2位の緒方亜香里(筑波大2年)、穴井さやからが出場したが、準決勝前に3選手が敗退。残る緒方も残念ながら準決勝で敗れて決勝は日本勢不在で行われ、フランスのチェウメオがベルギーのジャークを下して優勝した。


チェウメオ選手

「優勝して嬉しい。でも、まだ努力が必要。オリンピックに出たいので、これからもブラックパワーで頑張りたい」


78kg超級

今年、世界選手権で女子初となる2階級制覇を遂げた杉本の活躍が期待されたが、その杉本が初戦で敗退。大波乱の中を若手の田知本、山部佳苗(山梨学院大2年)が踏ん張り、準決勝まで駒を進めた。しかし、山部は次の試合でキューバのオルティスに敗れ、そのオルティスから延長戦の末、田知本が指導ポイントを奪って優勢勝ち。妹に続き姉もビッグタイトルを獲得した。


田知本 愛選手

「自分の試合で一杯いっぱいで妹の試合は観ていません。アジアでいい試合ができなかったので、今回は頑張りたいと思っていました。オリンピックに出場するため、これからも一つひとつの試合をしっかりと戦っていきます」

大会第2日目(12月12日)

現在、ワールドランキング1位の小野卓志、上野順恵が準決勝前に姿を消すという波乱があった大会2日目。日本は男女5階級中4階級で金メダルを獲得した。

【男 子】


73㎏級

世界王者・秋本啓之欠場で行われた73kg級。決勝は先の講道館杯を制した中矢力(東海大3年)と、ワールドランキング4位のファンティシェル(ベルギー)を破って勝ち上がってきた西山雄希(筑波大1年)との対戦となった。試合は中矢の腕拉十字固が決まって「一本」となり、初優勝を飾った。


中矢 力選手

「去年は寝技に頼りすぎたところがあったので、今年は立ち技に力を入れてきました。その成果が出たように思います。でも、まだまだランキングは低いので、ポイントを稼ぎ、マスターズ、世界選手権などに出られるようになりたいと思います」


81㎏級

世界で勝てないといわれてきた階級で日本勢が奮起。中井貴裕(流通経済大2年)が東京世界選手権で敗れた相手であり、同大会の2位のギヘイロ(ブラジル)を、高松正浩(桐蔭学園高職)が同大会3位のバートン(イギリス)をそれぞれ破って決勝に進出。若い中井が終始攻めて初優勝を飾り、日本は金銀二つのメダルを獲得した。


中井貴裕選手

「今日は何が何でも、泥臭くてもいいから勝ちたかった。また練習して頑張ります」


90㎏級

この階級の第一人者でワールドランキング1位の小野卓司が3回戦で敗れ、若手も敗退。西山将士(新日本製鉄)がワールドランキング3位のチェリエフ(ウズベキスタン)を破って決勝にあがり、指導二つを奪って嬉しいタイトル獲得となった。


西山将士選手

「(優勝して)ちょっと嬉しいです。ちょっとというのはまだランキングが下だから。1戦1戦自分のやることに集中してきました」

【女 子】


57㎏級

世界選手権、アジア選手権と大活躍の松本薫(フォーリーフジャパン)と63kg級から一つ階級を下げてきた平井希が決勝で初めて顔を合わせた。試合は互いにポイントが奪えず勝負はゴールデンスコアにもつれるも、松本の横四方固めがしっかり決まって初の対決は松本に軍配があがった。


松本 薫選手

「平井さんとは初めて対戦しましたが、自分のほうが劣っていることがわかりました。これから組み手の練習からやり直します。来年も一つひとつ大切に戦っていきたいと思います」


63kg級

ワールドランキング1位の上野順恵(三井住友)、東京世界選手権2位の田中美衣(ぎふ柔道クラブ21)など、日本勢がすべて準決勝前に敗れ、決勝はフランス人同士が対決。指導二つでアグベニューが優勝した。


アグベニュー選手

「勝つことだけを考えてやってきたので、優勝して最高の気分です。来年のパリ、次のオリンピックを目指してこれから頑張ります」

大会第1日目(12月11日)

2010年12月11日~13日の日程で、東京千駄ヶ谷にある東京体育館で、今年1年を締めくくるビッグ大会・グランドスラム東京が始まった。初日の11日は男女とも軽い2階級が行われ、すべての階級で優勝を飾るという幸先のいいスタートとなった。

また、今年の夏の口蹄疫被害の影響で全国小学生大会に出場することが叶わなかった宮崎の子どもたちの中から宮崎県柔道連盟が推薦した8名を今大会に招待。開会式では各国選手団の旗手をつとめ、緊張と興奮を味わうという一幕もあった。

【男 子】


60㎏級

日本から大学生4人が出場。全員が準決勝まで駒を進め、決勝は先の講道館杯で優勝した山本浩史(日本体大3年)と志々目徹(日本体大1年)が対決。山本が後輩・志々目から谷落で一本を奪い、昨年準決勝で敗れた雪辱を晴らした。


山本浩史選手

「今年は優勝したいと思って大会に臨みました。勝って嬉しい。ただ、今年は世界選手権に出られず、悔しい思いをしたので、来年こそは世界選手権に出場したいと思います」


66㎏級

代表初出場となった今年の世界選手権で金メダルを獲得し、注目を集めた森下純平が3回戦でモグシコフ(ロシア)に敗退。決勝はこのモグシコフと昨年一つ下の60kg級で優勝した福岡政章(綜合警備保障)との対戦となり、福岡が大内刈で「技あり」を奪って2階級制覇を決めた。


福岡政章選手

「去年のことは忘れ、心機一転という気持ちで臨みました。まだまだゼロからのスタートですので、目の前の大会を一つずつ頑張っていきたいと思っています」

【女 子】


48㎏級

先の世界選手権でチャンピオンとなった浅見八瑠奈(山梨学院大4年)がライバル・近藤香(帝京大4年)に敗退。決勝は現在ワールドランキング1位の福見友子と近藤という昨年と同じカードとなり、福見が足車で近藤から「一本」を決めて連覇を果たした。

 


福見友子選手

「ここのところ調子が出ず、今日も調子は悪かった。でも、今年最後の戦いを一本勝ちで決められてほっとしています。これまで自分にできることをやってきましたので、これからも焦らず、このペースでやっていき、来年は必ず世界選手権で優勝できるよう、一つひとつの大会を勝ちきっていきたいと思います」


52kg級

中村美里(三井住友海上)は欠場したが、48kg級同様、日本が強いこの階級。決勝戦は世界チャンピオン・西田優香と16歳で並みいるシニア選手を破って講道館杯を制した山本杏(桐蔭学園高1年)という対戦となった。山本は世界王者相手に果敢に挑むも、西田が開始早々に放った背負投で奪った有効ポイントを守りきり、世界戦に続き、優勝を飾った。


西田優香選手

「オール一本勝ちすることが今大会の目標でしたが、決勝でそれができなかったことが反省点です。世界チャンピオンといっても世界ランキングは2位。追いかける立場であることは変わらないので、これからも前向きに1戦1戦勝っていきたいと思います」

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