November 26, 2020

2020 年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会兼全日本選抜柔道体重別選手権大会60 ㎏級決勝戦における混乱の経緯説明と対応について

2020年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会兼全日本選抜柔道体重別選手権大会において運営上混乱を招く事態が発生いたしました。
日本最高峰の柔道大会の運営に不備があり、選手や関係者にご迷惑をおかけし、そして多くの柔道ファンの方々に混乱を招く事態となり、心よりお詫び申し上げます。
混乱発生の詳細な経緯は本動画に纏めました。

当連盟では事態を重く受け止め、再発防止を徹底すべく、審判委員会、強化委員会、大会事業委員会、アスリート委員会の四委員会にて議論を重ね、このほど原因究明ならびに再発防止に向けた提言が纏められました。
提言の重要性に鑑み、本件については2020年11月26日(木)の当連盟常務理事会にて審議、報告がなされる予定です。

 

【審判委員会、強化委員会、大会事業委員会、アスリート委員会の共同提言】

提言1.60㎏級の小西誠志郎選手と米村克麻選手を両者優勝とする

精査の結果、審判団の審議後に「解けた」の時点から試合を再開する際、抑え込み時間のカウント開始が3秒間遅延していたことが判明した。これは柔道の試合において稀なケースである「抑え込み」の体勢に復元してからの再開の合図である「よし」の扱いについて、全体に周知徹底出来ていないまま再開したことが一因として考えられる。それにより11秒間で「技あり」が認められるはずの抑え込み時間のタイマー表示は8秒間となり、ノースコアのまま試合が続行した。結果として本来であれば両選手が「技あり」を有しており延長戦となるところだが、白を勝者として試合が終了した。一方で、既に大会終了後長い日数が経過しており、両選手が同じ条件下で再度試合を行うことは不可能であるため、再試合の実施は適切ではないと考える。結論として、大会運営上の誤謬を認め、決勝戦の勝敗がついていなかったものとし、特例的かつ限定的に遡って両者優勝とすることで四委員会の意見が一致した。今後の大会における対応については引き続き検討する。本件は四委員会の合意をもって決定事項とし、常務理事会に報告する。

 

提言2.ブルー柔道衣の導入

もつれた立技や寝技の攻防においても審判員、審判委員、計時係等から一目瞭然にどちらのスコアであるか確認できるようにするため、講道館杯全日本柔道体重別選手権大会と全日本選抜柔道体重別選手権大会においてブルー柔道衣を導入すべく、常務理事会に提案する。

 

提言3.開始線の設置

試合場内に開始線を設置し、微妙な判定の際に主審が開始線を指さすことで、計時係がどちらのスコアであるか理解しやすくするとともに、選手が礼法を遵守することを奨励する。本件は四委員会の合意をもって決定事項とし、常務理事会に報告する。

 

提言4.審議後の場内アナウンス制度の導入

特定の試合において、審議が行われた際に審判長またはそれに準ずる者が選手やコーチ、観客等に審議結果を説明し、共通理解を持った上で試合を進行することを可能にする。ただし、審判長またはそれに準ずる者の説明内容は決定事項であり、説明の過程において判定を変更することはしない。詳細な運用要領は継続して検討する。本件は四委員会の合意をもって決定事項とし、常務理事会に報告する。

 

提言5.国際柔道連盟試合審判規定理解の徹底

国際柔道連盟試合審判規定を精査し、従来の日本柔道の理解と現行ルールに乖離があると思われる点を説明する教材を作成の上、規定を周知させる。本件は四委員会の合意をもって決定事項とし、常務理事会に報告する。

 

提言6.タイマー操作の精度向上とリカバリー

計時係に対し更なる教育を行い、操作精度を向上させる。人員が確保できる特定の試合においては、審判ライセンス保有者が計時係の補助もしくは直接操作を行う。また、操作ミスが発生した場合のリカバリープランを事前に策定し、関係者間で共有しておく。本件は四委員会の合意をもって決定事項とし、常務理事会に報告する。

 

以上