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【女子柔道振興委員会】JJ Voice No.56 佐藤奈津実さん

プロフィール

佐藤 奈津実(さとう なつみ/旧姓:五味) 1990年 東京都生まれ
JR東日本女子柔道部 コーチ
講道館柔道女子四段

主な戦績:

2013年 講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 52kg級 3位
2013年 グランドスラム東京 52kg級 7位
2017年 アジアオープン・台北 52kg級 優勝

大学の同期である岩瀨輝衣子よりバトンをいただきました、佐藤(旧姓:五味)奈津実です。今回このような企画にお誘いいただき、とても嬉しく思います。私が執筆者として相応しいのか不安な気持ちもありましたが、少しでも力になれればと思い、参加を決めさせていただきました。

私は兄の影響を受け、地元品川区の道場で 3 歳の時に柔道を始めました。真似っこする楽しさや、褒められる嬉しさから、気がついた時には柔道が生活の一部になっていました。そんな私は現在、品川区に道場を構える JR 東日本女子柔道部でコーチをしています。柔道を始めた地に戻り、何か縁を感じています。
さて、私は2019 年に現役を引退し、選手からコーチという立場に変わりました。競技実績も指導経験もない私にできることは、「選手に寄り添う」ことです。私はコーチでありながら、選手達の先輩にも当たります。実際に一緒に稽古をしていた選手もまだ現役として残っており、より近い感覚でいられることが今の私にとっての武器になっています。選手の時に何を感じていたか、指導陣に何を思っていたか、それらを指導者の視点から考えられるようになったことで、選手の想いに寄り添い伝えることができるようになりました。様々な学びの中でもこのような経験は、選手やチームと共に成長できるとても貴重な時間になっています。

他にもコーチとして、自分の経験やその時々の感情はしっかりと自分の言葉で伝えていきたいと考えています。例えば、実業団は現役生活の終わりの場であるということです。私はありがたいことに、現役生活の終わりを幸せに感じることができています。目標としていた結果には届かず、満足はできていませんが、やりきったと納得することはできました。引退を受け入れるしかない状況も想定できた中で、この納得して終わるという感覚はすごく意味のあることだったと感じています。全員が納得して引退を迎えることは難しいと思いますが、その感覚は選手たちのセカンドキャリアの背中を押してあげる上で大切にしたいものであり、私だから伝えられることだと思っています。

また、引退後の形は様々ですが、多くの女性選手は現役を引退し、数年で結婚や出産を迎えることになります。そして私自身もその真っ只中にいます。そのような状況においてもコーチとして自分にできる事を考えながら、女性としてのライフイベントを両立できるように挑戦していきたいです。そう考えられるようになったのも、女性指導者としての道を切り開いてくださった皆様のお陰であり、実際に子供を抱っこして道場にいる先生方の姿を、間近で見ることができているからです。私も女性指導者の道へ挑戦していく中で、これからの女子柔道界を盛り上げていける存在を目指していきます。

最後に、コロナ禍で不自由な生活が続いていますが、このような時だからこそ、ないものを数えずに、あるものを大事にして欲しいと思います。今できることがあるはずで、今しかできないことがあるかも知れません。 1 日 1 日を大切に毎日少しずつでも前に進めるようにみんなで頑張っていきましょう。

柔道部集合写真
女子柔道部「本気の運動会」

次回は、藤村女子高校時代の1学年先輩にあたる前野(旧姓:浅香)夕海さんが登場します。

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