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【女子柔道振興委員会】JJ Voice No. 116 樽谷 哲子さん

プロフィール
樽谷 哲子(たるたに のりこ/旧姓:藤本)1974年 広島県生まれ
樽谷塾 代表
講道館柔道女子六段

主な戦績
1992年 アジア柔道選手権大会 66㎏級 第3位
1992・93・95年 全日本学生柔道体重別選手権大会 66㎏級 優勝
1996年 チェコ国際柔道大会 66㎏級 第3位
2000年 イタリア国際柔道大会 66㎏級 優勝

この度、武田淳子さんからご紹介いただきました樽谷(旧姓:藤本)哲子です。彼女との出会いは私が高校生、彼女が中学生の時でした。今は審判員として共に活動する機会が多く、道衣から審判服に変わり、30年以上の長い付き合いをさせていただいています。

さて、私が柔道と出会ったのは、父が地域の要望に応え、代表指導者として黒瀬柔道教室(広島県)を始めたことがきっかけでした。練習場所は小・中の9年間で取り壊しや建て替えで小学校講堂、高校、中学校と転々としていました。

私自身は小学1年生から柔道を始めましたが、柔道自体に興味があったわけではなく、夜に色々な小学校から子どもたちが集まり、体を動かしているのがとても楽しそうに見えたからです。当初父は「女の子は柔道しなくてもいい」とすぐには賛成してくれず、みんなより半年遅れで入門しました。

小学生から中学2年生頃まで、試合に出てもあまり勝ったこともなく、父から手取り足取り教わったこともありませんでした。いわゆる「見取り稽古で覚えなさい」という教え。当時100名前後の道場生がおり、道場の指導方針は「挨拶、元気よく体を動かすこと、ルールを守ること」であり、初心者や障害を持った子どもたちも、子ども同士でサポートしながら柔道をしていたことを懐かしく思います。

中学2年生の時、都道府県対抗の全国大会を見に行き自分も出場したいと決意し、それから日本一や国際大会を目指した柔道人生が始まりました。選手時代には日本各地や多くの国や地域に行くことができました。大会に出場することが目的の海外遠征が殆どですが、国際交流基金の事業で中央アジアを一か月かけて周ったり、地元の道場訪問などもさせていただきました。観客が自国選手の活躍のみ歓喜するのではなく、良い技が決まったり、表彰式などで国や地域を超えて選手に惜しみない拍手や歓声を送る会場の雰囲気。国の代表合宿で畳のまわりを選手の子どもたちが走る姿。代表選手が日本の授業で使っていたであろう道衣で稽古していたり、道場出入口にスタンドバーが併設してあり見学者や稽古後の選手がそこで談笑する光景。挙げればきりがありませんが「ああこれいい」「こういうのもありなんだ」と視野が広がった感覚を今でも覚えています。これらの経験は、海外においてどのように柔道と関わっているのかについて大変勉強になりました。

現役を終えるとき、柔道とは無縁の生活をしようと思っていましたが、柔道を通して学んだことが多くあったのに何も還元していないと感じ、指導者としての道を選びました。現在神戸市にて樽谷塾の代表として柔道を指導しています。場所は自宅の1階で50畳弱。塾生は約70名在籍。父の道場の在り方が礎となり、視覚障害などの子どもたちの受け入れにもつながったと思います。

指導者人生とともに審判員の活動も始めました。「女性審判員を育てる」時流と重なり国内外のライセンス取得、活動につながりました。審判員としても多くの舞台を経験させていただいています。Aライセンス取得の際は、同じく審判員として活動させていただいている松田基子さんに、ルールブックの文言とイメージが一致しないとき、頻繁に電話して教えていただきました。取得後には、オリンピック審判員として活躍されている天野安喜子さんに所作や発声、海外での様子など教えていただきました。そんなお二人と女性初の全日本選手権大会の審判員として日本武道館に立たせていただいたときは、全日本選手権特有の雰囲気や初の女性審判員、選手の時とは違う緊張感などなど、あの場所でしか味わえない気持ち良さを今でも鮮明に覚えています。最近では審判講習会の講師を務める機会も増え、お二人から学んだことをお手本に女性審判員、若手審判員育成の一助となればとやりがいを感じております。

他にも、ここではご紹介できないほど多くの先生方にご指導いただき、それが今の活動につながっており、感謝の気持ちで一杯です。皆さんには、出会いとチャンスを存分に味わって人生を楽しんでもらいたいと思います。執筆の機会を頂きありがとうございました。

次回は、樽谷塾に所属し選手として活躍していた、松本(旧姓:近藤)麻美さんが登場します。

2024年アブダビ世界選手権大会

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