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シンガポールOSコース(小俣幸嗣氏)報告(08.2.6)

シンガポールOSコース(小俣幸嗣氏)報告(2008.2.6)

小俣 幸嗣


1 旅 程

12月18日(火)~12月23日(火)


2 滞在先

ホテル:パラマウントホテル(マリン・パレード)

道 場:A シンガポール柔道クラブ(2007年に移転)

B 華僑(ファ・チョン)高校


3 指導内容

19日(水)19:00-22:00 道場A 「柔の形第1教」

20日(木) 9:00-12:00 道場A 「柔の形第2教」

20日(木)13:30-17:00 道場A 「柔の形第3教」

21日(金) 9:00-11:30 道場B 「練習見学」

21日(金)19:00-22:00 道場A 「投の形(真捨身技)」

22日(土)14:00-17:00 道場A 「投の形(横捨身技)」


4 感 想

(1)SEA game

チャンギ空港ではパルガ・シン会長、副会長のヨウ氏の出迎えを受けた。

ちょうど、東南アジアの国々が必死になるSEAゲーム(東南アジア半島大会)の直後だったこともあり、ホテルまでの車中はその話題に終始した。

特に今回から始まった形の試合では投の形と柔の形が行われ、シンガポール選手が柔の形で銀メダルに輝いたこと、逆に筑波大学に9ヶ月留学していた期待の重量級選手が不振で、メダルにも届かなかったことが話題となった。

形に参加した女子選手は前回のセミナー(2006年)で始めたもので、秋に一ヶ月ほど講道館で稽古を積んだ中国系シンガポール人だった。

会長はメダル獲得の可能性として、新しい種目である形に高い関心を寄せていたこともあって、今回の結果には大いに満足そうだった。

しかし、柔道界ではほとんど無名と言っていいラオスが躍進し、投の形、柔の形ともに若い選手が優勝したことには、驚きとともに若干の悔しさも感じていたようだった。

因みに今回の審査員は講道館から派遣された日本人だけだったらしいが、関心が高まり争いが激しくなるとまた新たな課題が生じてくるような気もする。

(2)生活

気温は24~32度くらいであったが、雨が多いため湿気を感じなく、むしろ過ごしやすいものであった。

ホテルは市の中心部と空港との中間に位置して、道場にも近いところにあった。

海辺を埋め立てたホテル前の道路はその名もマリンパレードと言い、周りには大きなショッピングセンターが建つ便利なところである。

その裏側は低層階の集合住宅が30階はあると思われる高層アパートに建て替えられている地域で、まだ、古い雰囲気が濃く残る地域だった。

建設のクレーンはあちこちに林立し、シンガポール経済が好調であることをしめしていたが、同時に物価も高騰しているということだった。

12月20日は「ディーパバリ」というインド系イスラムのお祭りで、国民の休日になっており、2セッション行われた。

(3)講習

道場は40年もの歴史をもち、私自身も想い出の多いポートダウンロードからゲイラン地区の元学校の講堂に移り、スプリングも入った80畳ほどの立派なものだった。

片側のステージでは演劇のグループが練習しているときもあったが、三間離れても前のように壁に背中が着いてしまうこともない。

さらに天井が高いので開放感があり、暑さも感じにくい気がする。建物は政府から借りているらしいが、畳の設置など大工仕事には会長始め役員達も参加し夏に出来上がったらしい。

参加人数は毎回指導者達10名と決して多くはなかったが、前述したSEAゲームのメダルが影響したのか、昨年とは目の色が違っていた。

年配の人たちも”身につける”という雰囲気で体を動かしてくれたため、説明も昨年より細かくなっていた。濃い講習であった。

動きが分かり、その理合いも体感できた人が”なるほど”と頷いてくれるときはやはり嬉しく張り合いが出る。

柔の形ではメダリストの取、依霖(yee ling)、受、仁君(ren jun)に何度も模範を頼んだが、細部の動作にまで自信があふれ、立派なものであった。

あとは彼らの指導を受けた弟子が育ってくれれば、確実に根付くと思われる。

投の形では捨身技にたっぷり時間をかけた。毎回投げるのだが時間いっぱい取り組んでくれたので、講習後は体がぼろぼろだったのではないかと気になるほどである。

会長から形の評価法について教えるように求められたが、初めて受ける要求だったので一瞬、ドキッとした。

急遽、大学から第1回講道館形国際大会(2007年)のDVDを国際宅急便で取り寄せて見せ、大まかにいくつかの観点を示し順位の理由を推測で述べて終えた。

特に質問が出されたりしなかったが、彼らが形の審査に当たる日もそう遠くではないような気がする。

(4)おわりに

慣れた国ではあったが、昨年に引き続いての形講習は、指導の新たな課題を私に与えてくれた。

一つは形の評価法である。日本は形演技の歴史は長いが、”何がよいのか”に関する基準は一定ではないようだ。

たしかに一定ではないのが形というものであり、演技者の表現力や魅力を計り楽しむものである、という見方もあるだろう。

しかし競技として動き出した現在、評価基準の明確化・統一の課題は国際的な競技会の普及とともに顕在化することは避けられまい。

次に、今回の柔の形メダリストのような上級者に対して、指導する内容が問われるということである。

円熟の技術なのか、演技・表現力なのか、継続への動機づけなのか、予め整理しておく必要がありそうである。

真摯に取り組む指導者たちに囲まれ、1回の3時間は長いものではなかったし、あれこれ考えさせられたセミナーであった。

派遣に関しご尽力戴いた方々に感謝して報告を終えたい。

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