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大会情報

平成26年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 大会レポート

大会レポート(2日目)(執筆:広報委員会)

ベテランと高校生が優勝を飾る
講道館杯2日目、男子重量級、女子軽中量級の7階級が行われた。男子は3階級すべて初優勝、女子はベテラン2人と10代の若手2人が優勝を決め、それぞれ来月行われるグランドスラム東京の出場権を勝ち取った。
また近頃、どの大会でも観客席のゴミが問題となっているが、両日国士舘大、東海大の柔道部が試合後の会場を見回り、後片付けを行っている姿が見られた。

【男 子】
90kg級
大会2連覇中の加藤博剛(千葉県警)が4回戦で、試合開始20秒で一本負け。決勝はこの大会3位が最高成績の西山大希(新日鉄住金)と、全日本学生体重別を連覇中の長澤憲大(東海大3年)の顔合わせとなった。試合は両者ともに決め手となる技はなく、「指導」の差で、西山が念願の初優勝を決めた。
優勝:西山大希
「今日は絶対に優勝しなければ世界選手権の切符はないと思って試合に臨んだ。まずはグランドスラム東京につなげることができたと思うのでほっとしている。ケガから復帰したばかりの頃は思うような柔道ができず、苦しんだ。あきらめないでやってきたことが今日につながったと思う」

100kg級
30代のベテラン小野卓志、増淵樹が存在感を示すこの階級だが、この2人を高木海帆(日本中央競馬会)が破って初めて決勝に進出。もう一方のヤマでは、後輩ウルフアロン(東海大1年)を倒して羽賀龍之介が3年ぶりの優勝をかけて決勝に勝ち上がった。東海大の先輩後輩という手の内を知り尽くした2人の勝負は「指導」の差で羽賀にあがるかと思われた頃、高木が放った内股が決まり、高木の初タイトル獲得となった。
優勝:高木海帆
「ヒザのケガからその場その場、行き当たりばったりで戦ってきた。後輩の龍之介とこういう舞台で戦うことができたことが嬉しいし、次につながると思う。ここからひとつひとつつかみとっていきたいと思う」

100kg超級
活躍が期待された原沢久喜(日本大4年)が初戦で敗退。全日本ジュニアチャンピオンの小川雄勢(修徳高3年)も初戦で、学生チャンピオンの上田轄麻(明治大3年)は3回戦で姿を消し、決勝には昨年大会3位の岩尾敬太(京葉ガス)、全日本実業個人覇者の西潟健太(旭化成)の顔合わせとなった。試合は指導を多くとられていた岩尾が試合終了間際に大内刈を放って、初優勝を飾った。
優勝:岩尾敬太
「(最後の逆転は)会場からの応援の声が聞こえ、あきらめず、守るものもないので行くしかないと思った。まだまだ全然だが、ひとつひとつ階段をのぼっていきたい」

【女 子】
48kg級
第一人者である浅見八瑠奈(コマツ)が1年間の休養から再び世界の頂点をめざして登場し、準決勝で昨年の大会覇者・森﨑由理江を破って決勝に進出。昨年インターハイ2位の成績を収めた渡名喜風南(帝京大1年)と対決し、ベテランらしい試合運びで「指導」を奪い、3年ぶり4回目の優勝を勝ち取った。
優勝:浅見八瑠奈
「1年試合から離れ、自分と向き合う時間をいただき、今日は自分と戦った。みんな強いが、気持ちで負けないよう頑張った。恐れずにできたことで自信がついた。次は国際大会でも優勝できるよう頑張りたい」

52kg級
優勝候補のベテラン西田優香(了徳寺学園職)が強さを発揮し、決勝に駒を進め、昨年本大会2位の志々目愛(帝京大3年)と対戦。小内刈から抑え込みに入る鮮やかな合わせ技で「一本」をとり、存在感をアピールした。
優勝:西田優香
「オール一本での優勝をめざしたがそれができなかったので、決勝は『一本』で決めたかった。去年ヒジの手術をし、背負いができず、小内刈にも力を入れいこうと練習してきた。その成果が出た。五輪のために戻ってきたので、ひとつひとつ扉を開けていきたい」

57kg級
今大会最年長の岡崎綾子(まるや接骨院)は初戦敗退。決勝戦は石川慈(コマツ)と昨年大会3位の出口クリスタ(山梨学院大1年)、全日本学生体重別2位の小野彰子(龍谷大4年)を倒して勝ち上がってきた芳田司(コマツ)という、同じ所属同士の優勝争いとなった。日頃から練習している2人ということもあって決め手はなく、「指導」の差で芳田に軍配があがった。
優勝:芳田司
「今回は3位までに入りたいと持って頑張った。(石川は)いつも稽古をつけてもらっているので、胸を借りるつもりでガンガンいった。やるしかないと思った」

63kg級
昨年決勝で顔を合わせた片桐夏海(コマツ)と嶺井美穂(桐蔭学園高2年)が準決勝で対決。嶺井が昨年の借りを返して決勝にあがり、昨年大会3位の大住有加(JR東日本)は1回戦で能智亜衣美(筑波大1年)に破れ、勝ち上がったベテラン平井希(自衛隊体育学校)とひとつの玉座をかけて戦った。11歳年の離れた2人の対決は抑込みで嶺井。シニアの大会で堂々のタイトル獲得を成し遂げた。
優勝:嶺井美穂
「決勝に立てたことが嬉しかった。1年間の成果が出たと思う。得意技としてやってきた技がきまって嬉しい。これから世界でも戦える選手になれるよう、自分で考えながらやっていきたい」

大会レポート(1日目)(執筆:広報委員会)

ジュニアの覇者がシニアを制す
2015年アスタナ世界選手権(カザフスタン)に向けた第1次選考会を兼ねた講道館杯が千葉ポートアリーナで開幕。第1日目の8日、男子4階級、女子3階級のあわせて7階級が行われ、高校生が2人優勝して注目を集めた。明日は男子重量級3階級、女子軽量4階級が行われる。

【男 子】
60kg級
大会2連覇中の木戸慎二(パーク24)に、高校生の永山竜樹(大成高3年)、同じく高校生の藤阪泰恒(足立学園高3年)、山本浩史(ALSOK)が準決勝に進出。決勝は山本対木戸という日本体育大卒業生同士の戦いとなった。「指導」が重なり、試合はほぼ木戸に決まりかと思われた残り30秒、山本の放った内股が「技あり」。これが決め手となって、山本がうれしい4年ぶりの講道館杯優勝を飾った。
優勝:山本浩史
「(ここのところ)講道館杯はずっと1回戦負けでもう勝てないと思っていた。社会人になり、いろんな人に応援に来てもらっているのに勝てなくて申し訳なく、感謝の気持ちを伝えられたらと思って試合に臨んだ。指導をふたつとられたときには厳しいと思ったが、後半巻き返そうと思って戦ったのがよかった」

66kg級
この階級の注目は近頃、ジュニア界で圧倒的な存在感を放っている阿部一二三(神港学園神港高2年)。シニアのなかでどのような戦いを見せるのか、会場中の関心が集まった。初戦を合わせ技「一本」で勝ち上がると、2回戦ではベテラン福岡政章(ALSOK)に一本勝ち。その勢いで決勝の舞台に勝ちあがり、阿部同様、初タイトルに挑戦となる西山祐貴(日本体育大2年)と対決。若い二人の戦いは、阿部がリード。「技あり」「有効」と連続でポイントを奪って堂々の初優勝を決めた。高校生の講道館杯優勝は石井慧以来10年ぶりとなる。
優勝:阿部一二三
「高校生らしく、挑戦者として戦った。自分の柔道がここまでできるとわかってよかった。これからもこれでやっていく。(スタミナのもとは)ふだんの練習。次は世界を目標に置いて頑張っていきたい。まだまだ上には叶わないが、もっと努力して優勝できるようになりたい」

73kg級
昨年優勝の太田慶一(了徳寺学園職)が2回戦で敗退。準決勝には中村剛教(大阪府警)、橋本壮市(パーク24)、西岡和志(京葉ガス)、西山雄希(了徳寺学園職)が勝ち上がり、橋本と西山が決勝に進出した。迎えた決勝、西山、しきりにしかけるが決まらず、対する西山にも決め手がなく、終了のブザーがなる。勝負を分けたのは指導の数。ひとつの差で西山に軍配があがった。
優勝:西山雄希
「グランプリ・アスタナで負けて、コーチから戦い方を教わり、同じ失敗をしないよう練習を重ねてきた。このとき言われたのは、これまで自分の技術を高めることを考えていたが、泥臭くてもいいから結果をだす、ということだった。この階級には上がいるが、(結果を出せたことで)まだ自分もいるぞということが示せたのではないかと思う」

81kg級
実力の拮抗したこの階級。頂点を目指して勝ち上がったのは今年の選抜体重別2位の長島啓太(中央競馬会)、昨年選抜体重別優勝の丸山剛毅(天理大4年)、学生体重別2連覇の渡邉勇人(東海大4年)と安田知史(福岡県警)の4人。決勝は丸山と渡邉という大学生同士の戦いとなり、指導の差で渡邉が初タイトルを獲得した。
優勝:渡邉勇人
「指導ひとつでも、どんな勝ち方でもいい、何が何でも講道館杯をとってこいと監督に言われ、その期待に応えたいと思った。準決勝までオール一本勝ちというのは結果的にそうなっただけ。あくまで今回は結果を出すことにこだわった。この階級には永瀬(貴規/筑波大)といういい見本がいて、それが自分の力になっている」

【女 子】
70kg級
準決勝にアジア大会2位の新井千鶴(三井住友海上)、ロンドン五輪代表の田知本遥(ALSOK)と安松春香(ALSOK)、宇野友紀子(環太平洋大2年)の4人があがり、新井と田知本が決勝の舞台へ。試合は力の入った勝負となって4分で決まらず、ゴールデンスコアへもつれこむ。ここでも両者、一歩も譲らず、その熱戦に会場からは拍手が起こった。しかし、勝者になれるのはただひとり。GS4:15。新井に指導が入り、これが決め手となって田知本の優勝となった。
優勝:田知本遥
「ぎりぎりの試合内容で、そのなかで結果を出せてうれしい。今回は失うものは何もないので思い切っていった。これからも私の柔道が出せればいいと思っている」

78kg級
ケガのため、昨年の世界選手権以来、試合から遠ざかっていた緒方亜香里(了徳寺学園職)が約1年ぶりに登場。アジア大会3位の成績を収めた梅木真美と決勝の舞台で顔をあわせた。この勝負を制したのは、若い梅木。久しぶりの試合に少し疲れが出たのか、緒方に指導が重なり、これが勝負の分け目となった。
優勝:梅木真美
「これまで講道館杯で一番よかった成績は3位。それだけにうれしい。(緒方は)高校の先輩にあたり、ずっと目標にしてきた人。決勝で戦えてよかった。自分から強気で前に出て行けたのがよかったと思う。もっと練習して世界の舞台で優勝できるよう頑張りたい」

78kg超級
いま、勢いの稲森奈見(三井住友海上)、朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)という若いふたりの戦いが期待されたが、稲森が準決勝で一昨年この大会3位の成績を収めている井上愛美(山梨学院大4年)に敗退。決勝はその井上と烏帽子美久(JR東日本)、ベテラン市橋寿々華(大阪府警)らを倒した朝比奈との戦いとなるが、朝比奈のパワーにおされたのか、攻めきれない井上に3つの「指導」が入り、朝比奈が2連覇を飾った。
優勝:朝比奈沙羅
「この階級は2トップが頭ひとつ抜けている。自分も実力あるぞということを示したかった。強い人ばかりのヤマだったが、粘り強く最後まで戦ったのがよかった。グランドスラム東京に出場できたら3回目の挑戦になるので『金』を獲りたい。リオデジャネイロ五輪をねらうためにも結果をだす。それが自分のやるべき仕事と覚悟を決めてやっていきたい」

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