October 21, 2020

【女子柔道振興委員会】JJ Voice No.10 宝真由美さん

プロフィール
宝 真由美(たから まゆみ)1982年宮崎県生まれ
maa-made CAFE オーナー 兼 パティシエ
元コマツ女子柔道部
講道館柔道女子参段
主な戦績:
 2005年~2009年 全日本実業柔道個人選手権大会 48kg級 5連覇
 2007年 嘉納治五郎杯東京国際柔道大会ワールドグランプリ 48kg級 2位

 皆さんこんにちは。宮崎で「maa-made CAFE」というカフェのオーナー 兼 パティシエをしている宝真由美です。今回、女子柔道界をさらにパワーアップさせるという企画において、私自身のことをお話させていただく機会をいただき、大変光栄に思います。女子柔道選手のセカンドキャリアを考えるきっかけとして、少しでもヒントになれば嬉しく思います。小学3年生で柔道を始めた私は、地元の中学高校を卒業後、帝京大学に進学しました。大学を卒業後はコマツに入社し、27歳の時に現役を引退しました。それまでは生活の中心に常に柔道があり、恵まれた環境の中でとても充実した競技生活を送らせていただきましたが、引退を決意し、いざ柔道から離れる生活をイメージした時に、小さな頃から好きだったお菓子作りや調理の道に進みたいと強く思うようになりました。休日にお菓子を焼くことや、カフェでゆったりと過ごす時間が好きだった私は、好きな事を仕事にしたい、そしてゆくゆくは地元でカフェを開きたいと思うようになり、その為にはまず調理師の免許を取得したいと思いました。そこで、現在コマツ女子柔道部総監督の松岡先生に相談したところ、コマツの『セカンドキャリアシステム』を試してみないかという、お話しをいただきました。この『セカンドキャリアシステム』とは、選手が引退した後も、自分の好きな道にチャレンジできるよう会社としてサポートし、選手のセカンドキャリアを確立させ、その後の人生においても色々な場面で活躍してもらいたい、ということを目的としたシステムで、コマツではこのシステムを構築している段階でした。そこで、まずは私がその第一期生として、そのセカンドキャリアシステムにチャレンジさせていただくことになりました。調理学校へ入学後、日中は専門学校へ通い、夕方からは柔道部のコーチとして選手のサポートをさせていただき、慣れない環境に四苦八苦しながらも、無事に調理師の免許を取得することができました。その後、現役中も含め7年間お世話になったコマツを退職し、本格的に調理の道へと進む決心をしました。宮崎に帰ってきてからは、いくつかの飲食店でデザートを作らせていただき、様々な経験や出会いを通じて、少しずつお菓子作りを本業としてやっていきたいという思いが生まれ、まずは工房だけを構え、そこでオーダーを受けバースデーケーキを作ったり、カフェや直売所などにお菓子を卸したりしていました。とてもありがたいことに少しずつお客様も増え、2年前に「maa-made CAFE」というお店をオープンしました。カフェを経営すること、お菓子を作ること、接客することなど、今でも試行錯誤の連続ではありますが、お客様が自分のお店でくつろいでいる姿をみるととても嬉しく、お客様の言葉がとても励みになり、日々やりがいを感じています。引退後に全く違った道に進みたいという私を、会社やチームがサポートして下さり、背中を押してくれたことはとても心強かったですし、そのサポートがあったからこそ、今の私、そしてお店があると思います。また、自分の好きなことを仕事として打ち込める環境に感謝の気持ちを忘れず、これからも日々お客様に喜んでいただけるお店づくりをしていきたいと思います。ここまでの道のりの中には決して楽しいことばかりではなく、何度も何度も苦しいことや投げ出したくなることなど、たくさんの壁がありました。しかし、その度に周囲の方々に支えて頂き、また「今やるべきこと」を明確にし、それらを一つ一つ積み上げていくことで、少しずつですが前に進むことができ、やってきて良かったと思えるようになりました。
 今、新型コロナウイルスの影響で不安な日々を過ごしていらっしゃる方もたくさんいると思います。しかし、どんな時でも常に前を向き、「今やるべきこと」を日々積み重ねていくことでが、その先の一歩に必ず繋がると思います。あの経験があって良かったと言えるようになるまで前を向き続け、歩みを止めずに乗り越え、みんなで頑張っていきましょう。

CAFEの外観 ショーケースのデザート ショートケーキとコーヒーのセット
CAFEの外観 ショーケースのデザート ショートケーキとコーヒーのセット
シフォンケーキ 工房にて作業中
シフォンケーキ 工房にて作業中

次は、宝真由美さんの帝京大学時代の同級生の
萩原(旧姓:堀江)久美子さんです。