
プロフィール
山本 志乃(やまもと しの)1985年 山梨県生まれ
「志の塾」代表 / 生き方伴走家(ライフメンター)・組織コンサルタント
講道館柔道女子五段
戦績
2003年 全国高等学校柔道選手権大会 78kg超級 第3位
2006年 世界学生柔道選手権大会 女子無差別級 第3位
2006年 全日本学生柔道体重別選手権大会 78kg超級 第3位
2013年 全国警察柔道選手権大会 63kg超級 第2位
2003年・全国高等学校柔道選手権大会、2006年・全日本学生柔道体重別選手権大会
この両大会で私は第3位という結果を残しましたが、どちらの大会でも同じ表彰台に立ち、同じ景色を見ていた相手がいます。それが、今回私をこのコラムに繋いでくれた塚原(旧姓:相原)千郷さんです。
当時は全国大会で出会うくらいの関係でしたが、時を経て、こうして彼女からのバトンを受け取って紹介いただけることに、目に見えない不思議な「ご縁」を感じずにはいられません。
塚原さん、素敵な機会を繋いでくれて本当にありがとう。
原石を磨き、心を結ぶ「伴走者」への道
【運命の電話から始まった、自分をアップデートし続ける旅】
人生を決定づける出会いは、時に直感から生まれるようです。私の恩師、近浦健一先生は後にこう語ってくださいました。「入学式の日に自分のクラスに座っている君の、恵まれた体格と筋肉、そして大きな足を見た瞬間に『この子を柔道部に誘おう。この子は原石だ』と確信した。」その直感が、入学式の夜のあの一本の電話に繋がったのです。
当時の日川高校柔道部は男子部員しかいませんでしたが、近浦先生は女子一人だった私に、回転運動や受身、筋トレから乱取りに至るまで、毎日マンツーマンで向き合ってくださいました。高校での練習を終えてから向かう、山梨学院大学での出稽古。柔道を始めたばかりの私が、強豪選手を相手に練習することは苦痛でしかありませんでした。「なぜ素人の私がこんな嫌な思いをしなきゃいけないんだ」。正直、そんな思いを抱えながら稽古に明け暮れる日々でした。
しかし、順風満帆な時ばかりではありませんでした。前十字靭帯の損傷、そして再建手術。畳に立てない悔しさと、先行きの見えない不安。それでも、リハビリの過程で自分を追い込み、這い上がる中で得た強さが、私を広島大学へと導いてくれました。
広島大学では出口達也先生に出会い、「いかに昨日の自分を超えていけるか」という自己研鑽の日々が始まりました。毎日が自分をアップデートすることに必死で、心と体を極限まで鍛え上げる経験こそが、今の私の仕事の根底に流れています。
その後、警察官として機動隊員や警察学校の柔道教官を務めました。指導者として経験を伝える中で、私の中に一つの想いが芽生えました。「柔道の本当の本質、技だけでなく心を伝えることをしたい」。
実は私は、順調に見えるキャリアの裏で、一度人生のどん底を経験しています。そこで自身の反省を綴った一冊の絵本を描きました。現在はその実体験を携え、生きづらさを抱える不登校の子供たちやその親御さんを対象とした講演活動のため、全国各地を飛び回っています。
競技スポーツの世界では後回しにされがちな「自分の心」や「自分の意志」を大切にすること。自分の心に従い、内面を整えることこそが、結果として、頂点を極めたいと願う人間が手にするべき「真の強さ」に繋がる。経営者やアスリートのメンター、そして「生き方伴走家」として、それを伝えることが今の私の使命です。
かつて畳の上で恩師が注いでくれた情熱や、挫折の中で学んだ心の整え方を、今度は私が誰かの力に変えていきたい。支えてくれる家族やこれまでのご縁、そして何気ない日常のすべてに感謝しながら、これからも志を持つ方々と共に歩んでいきたいと思います。
プロフィール詳細
・14年間の警察官勤務を経て独立。在職中は機動隊員のほか、警察学校教官として新人警察官の育成・採用・人事管理に深く従事。数多くの学生と対峙してきた経験から、「組織における個の在り方」や「本質的な人財の見極め方」に関する独自の知見を確立する。
・現在は個人事業主として、経営者やトップアスリートのメンターを務める傍ら、警察官の人材採用・育成に携わった経験を活かし、組織の問題点解決や人財配置を支援する組織コンサルタントとしても活動。
・不登校の子供やその親御さんへの講演活動に従事。柔道精神を基盤に、自身の挫折から生まれた絵本を通じた講演活動など、全国各地で「生き方伴走家」として活動している。
関連リンク先
・福岡・鹿児島で運動教室・柔道教室・書道教室なら志の塾
・インスタグラム
- 「志」「道」を伝える【志の塾】の代表をしています。
- 柔道家と書道アーティスト。2つの顔を持ちます。嘉納治五郎先生の教育的側面に共感し、広める活動をしています。
- 受け身の重要性に気づいたことから「 暮らしの中に柔道を 」というテーマで受け身を中心に「安全 安心な暮らし」のための柔道を広めています。
※女子柔道の振興ページではJJ Voiceコラムのバックナンバーをはじめ様々な情報を掲載しています。
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