
プロフィール
田中 季香(たなか ひでか/旧姓:井口)1996年 京都府生まれ
講道館柔道女子四段
主な戦績
2009年、2010年 全国中学校柔道大会 63kg級 出場
2012年 全国高等学校柔道選手権大会 57kg級 出場
2012年、2013年 インターハイ 57kg級 出場
2016年 全日本学生柔道体重別選手権大会 57kg級 出場
皆様、初めまして。
この度、向井理子さんからバトンを受け継ぎました、田中季香と申します。
何の実績もない私がこのような機会をいただき大変感謝しております。
私は結婚を機に長崎県に来ました。
誰も知り合いがいなかった私ですが、先に長崎に来ていた主人が向井淳也先生(楽遊諫早クラブBURN千虹館総監督、全日本柔道連盟発達特性特別委員会委員)から声をかけていただき、先生の元で柔道できることになりました。理子さんは淳也先生の娘様にあたります。
一緒に熊本県に視覚障がい者柔道の勉強会に行き、練習ではスピード打込で生徒以上に追い込まれた記憶が鮮明に残っております・・。また一緒に練習できる日を楽しみにしています!
私は、6歳から京都練心会道場で柔道を始め、京都学園中高、仙台大学と本気で柔道に取り組むことができました。
そのモチベーションの中心にずっとあったのは『柔道が大好き』という気持ちがずっとあったからです。今も柔道大好きです。
柔道が好きだからこそ、強くなりたい、この技を覚えたい、勝ってみたいなどの気持ちが芽生え、厳しい事も乗り越えてきました。
長崎県では、向井淳也先生と共に中学生を指導しながら、指導者として柔道と向き合う姿勢を勉強させていただきました。
約3年間、長崎県諫早中学校の外部指導員として指導させていただき、2024年度からは、部活動地域移行し、楽遊諌早クラブBURN千虹館の指導者として、様々な経験をさせていただきました。
指導をするにあたり、様々な子と出会うことができました。
きついことは苦手だけど柔道が好き。とにかく強くなりたい。全国大会に出たい。また、学校は行けないが、柔道の仲間といるのが楽しいから練習に足を運ぶ等、多様なモチベーションを持つ子供たちが同じ道場内にいることに、「勝つ」ことを常に求めて過ごしてきた私は違和感を抱いていました。
しかし、日々中学生と過ごすにあたり、全員に共通して言えるのは「柔道が好き」という気持ちがあるということに気付きました。
練習は辛く、夏の練習はとにかく暑い。全てが良い事だけではないですが、柔道が嫌いで嫌々道場に来ている子は1人もいませんでした。
それって凄いことだなと思います。
楽しいと思う瞬間は1人1人違うけれど、その「楽しい」「楽しかった」という思いを指導する側は大切にしていかないといけないという事を中学生から教えてもらいました。
現在、日本の柔道人口は減少傾向にありますが、「楽しい」は、人々に連鎖し、それがいつか人口増加に繋がると思っています。その「楽しい」をどうやって引き出すかは現在も勉強中ですが、私自身の経験も踏まえ、今後も柔道発展に貢献したいと考えています。
勝つことだけがすべてではない、色んな柔道があって良い、と教えて下さった向井先生、諌早の中学生には本当に感謝しています。
現在は主人の転勤で地元京都に戻り、練心会道場、主人の出身道場である八幡柔道クラブで子供達と柔道を楽しんでいます。
長崎で学んだことを糧に、これからは地元京都で精進して参りたいと思う所存です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次にバトンを渡すのは、粟野(旧姓:薬師神)桃子先輩です。
大学時代、打ち込みパートナーとして沢山練習し、お世話になりました。
大学卒業後も活躍されており、実業団個人日本一、外国で柔道指導等。
とにかく強いのに、普段は優しくて、面白くて、とても尊敬している先輩です。
- 練習風景
- 2023年 徳島全中
- 長崎で最後の練習(向井淳也先生・主人)
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