November 21, 2017

平成17年度事業報告

平成17年度は、2008北京オリンピック(平成20年度)に向けてのスタートであった。9月にエジプト・カイロにて開催された世界柔道選手権大会で、日本柔道は金メダル3個、銀メダル5個、銅メダル3個の獲得(男女合わせて)に終わった。強化事業は、長期的な視野・展望に立ったものであるが、一昨年のアテネオリンピックと比べると、厳しい結果となったと言わざるをえない。
登録人口は5年連続、20万人(競技者・指導者)を超えた。「法人会員」登録は、5年連続、全国で200団体を超えた。
財政面では、オフィシャルサプライヤーに新たに3社が加わり、増収を図ることができた。
当期収支差額は、   149,955,401円
次期繰越収支差額は  401,914,941円  となった。
事業面では、国内で行う国際大会や全国大会を開催する事業、担当の委員を嘉納杯国際大会に派遣するなどの大会を成功に導くための事業、子供に夢と感動を与えるJUDO FESTAなどの柔道の普及・啓発活動、審判研修会やAライセンス試験などの技能向上のための事業、柔道畳やリサイクル柔道衣の柔道器材を途上国に支援するなどの国際貢献につながる事業、全国10ブロックで実施した小中学生の有望選手の合宿など、将来を見据えた育成・発掘事業等々を行った。
事業報告の主なものは次のとおり(詳細は、別紙事業報告をご参照)であるが、内外の期待に応え、充実した諸事業を1年間、展開することができた。

     

  1. 総務関係事業
    平成16年度に策定した「全柔連公認用具(柔道畳)規程」の一部修正を行った。4年目に入る「全柔連障害補償・見舞金制度」では、年々、減額となる補償額について損害保険会社と交渉し、増額を決めた(実効は18年度)。
    また、「事故防止対策」プロジェクトチーム(総務委、広報委、教育普及委、強化委、医科学委の合同)の立ち上げを図り、「柔道の安全指導」の小冊子の策定・発行を行った。
  2.  

  3. 大会関係事業
    大会運営に関しては、嘉納治五郎杯国際柔道大会などの主要な大会で収入確保に努めるとともに、委員が競技運営の中心となり、大会を成功に導いた。また、国民体育大会など地方で行われる大会では、委員を派遣し大会運営の指導・補助を行い、大会を成功に導いた。
    会議では、開催時期・会場・参加資格・競技方法などの諸問題を検討して、更に充実した大会運営を目指すとともに、「大会運営規程」(仮称)の作成作業を推し進めた。
  4.  

  5. 広報関係事業
    全柔連公式ウェブサイト(ホームページ)の一部リニューアルを行い、充実を図った。
    広報機関紙「全柔連だより」第25号および第26号を発行し、都道府県柔道連盟(協会)などを通して配布した。
    「JUDO FESTA」は、強化委員会、教育普及委員会との協力により実施し、全国の小学生・中学生との十分な交流を図った。
    日常の活動としては、事前広報・情報提供のため、公開取材日を設けるなどのメディア対応を行い、大会での記録配付やインタビューでのプレスサービスを行った。
  6.  

  7. 教育普及関係事業
    指導者の資質向上と資格付与を目的とした日本体育協会公認コーチ養成講習会を、例年どおり実施した。
    子供たちに柔道の楽しさ・面白さを伝えるイベントの「キッズ 柔道」、「JUDO FESTA」では、委員を各々派遣し、柔道の普及活動や啓発活動を行った。
    また、「事故防止対策プロジェクト」活動の一環として、技術指導上の安全を図り、事故をなくすための小冊子「柔道の安全指導」を関連委員会(総務委、広報委、教育普及委、強化委、医科学委の合同)により作成した。
  8.  

  9. 審判関係事業
    講道館柔道試合審判規定に関しては問題点を整理し、今後の検討課題をまとめた。
    審判技能の向上を図るため、全国各地でAライセンス研修会・地方講習会・女性審判員セミナーを開催するとともに、審判教材ビデオ「技の判定」を製作した。
    また、主要な大会では、審判委員を配置し、円滑な進行に努めるとともに、あわせて審判員の審査を行った。
    公認審判員規程に従い、Aライセンス審判員試験を実施し、新たに27名のAライセンス審判員を承認するとともに、Aライセンス審判員の資格更新及び顧問審判員の審査を行った。
    審判員の海外派遣では、国際柔道連盟・アジア柔道連盟公式大会ならびにアジア・ヨーロッパの主要大会へ延べ14名の審判員を派遣し、国際柔道連盟公認審判員試験では5名が受験し全員合格した。
    審判員の定年延長について、問題点等を聴取し、検討を行った。
  10.  

  11. 強化関係事業
    長期的展望に立ち、オリンピックや世界柔道選手権大会等をめざすシニア選手の強化に取り組んだ。カイロで行われた世界柔道選手権大会では、男女8階級で決勝に進みながら、優勝は3つという厳しい結果であった。年度の後半、「一本取る強力な技を持ち、最後まで攻め通す気力を持った選手作り」はもちろん、更に「粘り強く攻め、競り合ったときに必ず勝つ柔道」を目指し、継続して鋭意、選手強化に取り組んできた。
    また、効果的な国際大会への派遣、国内外での強化合宿の充実、強化の機会の増加を図る一方、ストレングス、メンタル、情報戦略、栄養、ドクター、トレーナー等の専門家の協力を得て、万全を期し、選手強化に取り組んだ。
  12.  

  13. 国際関係事業
    国際柔道連盟の総会、理事会、委員会およびアジア柔道連盟の総会、理事会における諸問題への対応を検討し、事業の推進を図った。
    国際交流の促進や柔道器材等の支援や指導者派遣などを通しての国際貢献については、継続的かつ積極的に実施した。
    全柔連公式ホームページには国際関連情報を掲載し、情報の公開に努めた。
  14.  

  15. 医科学関係事業
    ドクターを国内大会、選手強化事業などに派遣することを主として行った。中でも国内大会における救護活動、ドーピング・コントロール実施の際には年間を通して多数のドクターが従事した。
    強化事業へのドクター派遣としては、国内強化合宿や国際大会派遣などにドクターを帯同させたり、強化選手のメディカルチェックを行ったりするなど、サポートスタッフと協力して選手のコンディショニング等を行った。
    また、アンチ・ドーピングの啓発活動として、強化事業として行っているジュニアブロック合宿の際、アンチ・ドーピング講義を行った。合宿、国際大会にドクターが帯同した際には、随時、強化選手への啓発を行った。同時に、選手、指導者などからの使用薬物に関する問い合わせに対する調査、報告なども行った。
    最近では、選手による薬物使用のための事前提出書類や、トップ選手については抜き打ちドーピング検査のための居場所情報提出義務など、稽古以外のとき、選手たちが認知しなければならない事項が増え、最重要課題となった。
  16.  

  17. 柔道ルネッサンス関係事業
    講道館および全日本柔道連盟の合同プロジェクト「柔道ルネッサンス」は、人間教育と社会貢献を実践する活動で、5年目に入った。
    「ガンバロウ新潟」柔道フェスタを特別に開催し、心身ともに激励ができた。
    新たに、都道府県担当のルネッサンス委員を決定し、緊密な情報交換を行った。
    啓発活動の一環として大会会場でのスピーチ、クリーンアップ活動を従前どおり行い、障害者支援などを実施した。
    とくに、中学生を対象とした公募(新たに中学生)を行い、優秀賞等を選考し、表彰を行った。
    また、新たな試みとして、「少年少女柔道手帳」(4月~3月のカレンダー部分と、マニュアル部分の分冊)の作成を行い、大部分を有料配布とした。
  18.  

  19. 少年競技者育成関係事業
    平成9年度から福岡県をモデルケースとして構築してきた競技者育成プログラムを基にし、全国10ブロックにおいて、将来有望な競技者の発掘、育成を行うことを目的に、小中学生を対象とした強化選手を指名して、合宿を実施、推進した。10ブロックのうち、9地区において組織編制と小学生対象の合宿を行うことができた。このうち、2ブロックにおいては中学生を対象とした合宿も併せて実施した。
以上