December 18, 2017

平成22年度講道館杯全日本体重別選手権大会 結果

平成22度講道館杯全日本体重別選手権大会 結果

◇ 大会2日目 戦評:永田 千恵 写真提供:講道館編集部

2日目勝ち上がり表(PDF)
▼ 48kg級・決勝
浅見八瑠奈  ○優勢勝   近藤 香
(山梨学院大学4年)(GS)   (帝京大学4年)
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東京世界選手権で優勝した浅見八瑠奈、昨年の大会覇者・山岸絵美(三井住友海上)、3位の近藤香(帝京大4年)ら、熾烈な戦いが予想されたこの階級。勝ち上がったのは現在世界チャンピオンの浅見と同い年の近藤だった。どらちらも一歩も引かない戦いを見せ、試合はGSにもつれこむ。そんな緊迫した戦いを制したのは浅見だった。GS2分15秒、放った袖釣込腰が「技あり」となり、全日本学生体重別団体で敗れた近藤へリベンジを果たした。
浅見八瑠奈
「世界選手権で優勝してからも挑戦者の気持ちで戦ってきました。これからも厳しい戦いが待っているので、一つひとつ勝利し、オリンピックで優勝できたら嬉しく思います」

▼ 60kg級・決勝
山本 浩史  ○優勢勝    松木 武志
(日本体育大学3年)     (国士舘大学2年)
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オリンピック3連覇の野村忠宏(ミキハウス)が久しぶりに日本の畳に登場。しかし、2回戦で世界ジュニア2連覇を果たした志々目徹(日本体育大1年)とあたり、この18歳に「技あり」を2回とられて敗退。決勝は昨年大会2位の松木武志(国士館大2年)と1年前のGS東京で3位となった山本浩史(日本体育大3年)の対決となった。試合は開始早々山本が放った内股が「有効」。これが決め手となって山本の初優勝を飾った。
山本浩史
「柔道を始めてからずっと優勝したいと思っていた大会で勝つことができ、どんな勝ち方でも嬉しい。これからは”自分が一番だ”と自信を持てるよう頑張っていきたい」

▼ 52kg級・決勝
橋本 優貴    優勢勝○   山本 杏
(金沢学院大学4年)      (桐蔭学園高校1年)
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昨年、中学生ながら大会3位となって観客を驚かせた山本杏(桐蔭学園高1年)が、先の世界ジュニア優勝というタイトルも重ねて大会に登場。同じく大会3位となった橋本優香(金沢学院大3年)と決勝戦で顔を合わせた。若さあふれる戦いで橋本から2つの「指導」を奪って山本が先制すると、さらに小内刈が決まって「技あり」。16歳と5ヶ月の山本のシニア初優勝となった。
山本 杏
「優勝は嬉しいです。試合では頭を下げてしまって力の足りなさを感じたけれど、それでも高校に入ってウエイトもしてきて体力もつき、去年とは違う試合ができたと思う。まだまだ強い人はいっぱいいうるので、これからも一つひとつ大事に頑張って戦っていきたい」

▼ 66kg級・決勝
福岡 政章  僅差○   小寺 将史
(ALSOK)    (GS)   (筑波大学2年)
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五輪チャンピオン・内柴正人(旭化成)は引退したが、東京世界選手権代表・福岡政章(ALSOK)、昨年の講道館杯2位・浅野大輔(自衛隊体育学校)、グランドスラム東京代表・秋元希星と60kg級で活躍した選手たちがこぞって階級を一つあげてきたことから、厳しい争いが予想された。この混戦を勝ち抜いたのは世界代表の福岡と、昨年のドイツジュニアで優勝した小寺将史(筑波大2年)。ケンカ四つの2人は互いに攻め合うも決め手がなく、GSにもつれこんでも勝負はつかなかった。旗判定は2−1。初の対決は大学生小寺に軍配があがった。
小寺将史
「9月の世界戦で同級生の森下純平が優勝したことがいい刺激になり、励みになりました。でも、今日は結果はよかったけれど、内容が悪かったので勝った気がしません。先を歩いている人がいっぱいいるのでこれからもっと頑張っていきたい」

▼ 57kg級・決勝
牧 志津香  ○僅差  佐藤 愛子
(筑波大学3年) (GS)  (了徳寺学園職)
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東京世界選手権代表・宇髙菜絵(コマツ)、08北京五輪代表・佐藤愛子(了徳寺学園職)らといった顔ぶれに、昨年の63kg級覇者・平井希(自衛隊体育学校)が加わって争われた。その宇高は2回戦で敗れ、決勝に進出したのは、佐藤と大学の後輩にあたる牧志津香(筑波大3年)。互いに引き手がつかめないまま試合は進み、GSでも勝負はつかない。結局、試合は旗判定となり、3−0で牧の勝利となった。
牧志津香
「全日本学生の決勝で負け、そこから1ヶ月。自分には何が足りないのかずっと考えながらやってきました。現在、世界チャンピオンの松本(薫)さんが突っ走っていますので、少しでもその走りを止められるよう頑張っていきたい」

▼ 73kg級・決勝
齋藤 涼  優勢勝○   中矢 力
(旭化成)        (東海大学3年)
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世界チャンピオン・秋元啓之が見つめるなか、東京世界選手権3位となった粟野靖浩(筑波大4年)が初戦で姿を消す。決勝にあがってきたのは、昨年の講道館杯2位・中矢力(東海大3年)と08年の嘉納杯で3位となった齋藤涼(旭化成)。試合開始40秒、中矢の袖釣込腰が「技あり」。そこから齋藤が必死に巻き返しにかかるが、なかなか決め手とならずそのままタイムアップ。中矢の嬉しい初優勝となった。
中矢 力
「今まで2位、3位という成績ばかりで優勝できなかったので嬉しい。世界選手権で自分は出遅れ、このままでは追いつけなくなるので、今回はなんとしてもタイトルが獲りたかった。世界チャンピオンは日本にいるので、彼を倒すことを目標とし、頑張っていきたい」

▼ 63kg級・決勝
小澤 理奈  優勢勝○   谷本 育実
(ミキハウス)         (コマツ)
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引退した姉・谷本歩実(コマツ)に代わって決勝の舞台に上がった妹・谷本育実(コマツ)。もう一方のヤマから勝ち上がってきたのは、東京世界選手権2位の田中美衣(ぎふ柔道クラブ24)を破って勝ち上がってきた小澤理奈(ミキハウス)。谷本が姉譲りの背負投を中心に果敢に攻め、残り54秒、袖釣込腰で「有効」を奪う。このポイントが決め手となって谷本の初優勝となった。
谷本育実
「会社、仲間、そして家族に支えられて優勝することができました。姉が一本をとる柔道を貫いてきたので、私もそれにならいたいと思っています。ここからがスタートです。世界で勝てるよう頑張っていきたい」

◇ 大会初日 戦評:春日井淳夫 写真提供:講道館編集部

1日目勝ち上がり表(PDF)

▼ 81kg級・決勝
中井 貴裕   内 股○  河原 正太
(流通経済大学2年) (GS)   (京葉ガス)
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世界代表の中井と昨年優勝の河原、昨年と同一カードの決勝戦。
中井左、河原右のケンカ四つ。開始早々、中井が積極的に前に出れば、河原は内股を合わせて対抗する。河原が大外刈、内股、払腰と攻め、さらに左一本背負投で攻め込めば、1分42秒、中井に「指導1」。中井が奥襟を持ちながら前に出れば、河原は内股で合わせ大きく浮かせるも不十分。中井は左手で深く背中を握り大内刈、大外刈で攻めれば、河原も背負投で応戦する。中井が前に出るところに河原は払腰、内股を合わせる展開が続く。共に良く攻めるが決め手に欠け5分間が終了、延長戦となる。延長戦でも中井の攻撃を河原が巧くかわしながら内股を効果的に出す展開。1分過ぎ、河原の内股に中井は大きく浮くも残して「待て」。1分50秒、中井が前に出ながら背中を深く持って小外掛にいけば、河原はそれを内股に切り返し最後まで投げ切って「一本」。河原が見事2連覇を飾る。

▼ 70kg級・決勝
國原 頼子   ○背負投  田知本 遥
(自衛隊体育学校)       (東海大学2年)
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世界三位の國原対、昨年世界ジュニアで優勝の田知本。
國原右、田知本左のケンカ四つ。開始早々から田知本が大内刈で追い込むが國原も堪える。共に釣り手を持ち引き手を探りながら、田知本は大内刈、大外刈、國原は大内刈、内股で攻める。1分5秒、場外際で放った國原の内股が「有効」。リードされた田知本は小外刈、大内刈で攻めれば、國原も払腰、内股で対抗。2分50秒、國原が右に組み止め間髪を入れず背負投にいけば、見事に決まって「一本」。

▼ 90kg級・決勝
春山 友紀   大内刈○  西山 将士
(国士舘大学2年)      (新日本製鐵)
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決勝は世界二位の西山(大希)を準決勝で破った学生チャンピオンの春山と、大会2連覇中の西山(将士)、昨年と同一カードの対戦となる。
春山右、西山左のケンカ四つ。開始から西山が大内刈、払い腰で攻めれば、春山はよく見て捌く。37秒、西山が素速く組み大内刈、小内刈、さらに大内刈と連絡すれば、見事に決まって「一本」。西山が見事な足技で3連覇達成。

▼ 78kg級・決勝
柴野 亜希   腰 車○  平岡 麻美
(北関東綜合警備保障)(GS)  (平成国際大学柔道クラブ)
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世界代表の岡村は敗れ、決勝は柴野と平岡、平成国際大学の同窓対決となる。
共に右の相四つ。平岡は相手の釣り手を絞って奥襟を持ちながら機を窺う。力強い平岡の組み手に柴野はやや下がり気味。1分55秒、消極的な柴野に「指導1」。共に奥襟を持つが技が出ない。2分半過ぎ、柴野が相手の組み際に大内刈だが果たさず。さらに大外刈で柴野が攻めれば、消極的な平岡に「指導1」。組み合うが技が出せずに5分間が終了、延長戦となる。開始から平岡が小外刈、大外刈と攻め込めば、柴野も下がらず対抗する。手の内を知る両者は攻め倦み膠着状態が続く。このまま判定かと思われた残り27秒、平岡が組み際に相手の首を抱き込みながら腰車にいけば見事に決まって「一本」。

▼ 100kg級・決勝
熊代 佑輔   優勢勝○  羽賀龍之介
(東海大学4年)       (東海大学1年)
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学生チャンピオンの熊代対、世界ジュニアチャンピオンの羽賀、東海大学同士の決勝。
共に左の相四つ。開始から羽賀は内股を連発するが、熊代も下がらず対抗する。20秒、熊代が組み際に大外刈だが果たさず。羽賀は動きながら内股、大内刈と攻めれば、熊代はやや後手になる。熊代の袖釣込腰は効なく、さらに払釣込足は、羽賀のバランスを崩すも今一歩。残り1分、組み際の羽賀の釣込腰を、熊代は巧く谷落に切り返すが不十分。互いのペースが上がり、先に熊代が袖釣込腰に入るが、羽賀はそれを横落に切り返し「有効」を奪う。そのまま抑え込むが熊代は逃れる。最後、熊代は前に出るが羽賀が捌いて時間。羽賀が優勢勝で優勝を飾る。

▼ 78kg超級・決勝
山部 佳苗  ○払 腰   石山 麻弥
(山梨学院大学2年)(GS)   (丸順)
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世界2階級制覇、アジア大会優勝の杉本は出場免除。決勝には山部と石山が進出する。
共に右の相四つ。身長で優る山部が奥襟を狙えば、石山はそれをしっかりと絞って対抗する。開始早々、石山の袖釣込腰を山部が小外刈で返すも不十分。組み合うが技が出ず膠着状態が続く。山部は前に出るが、釣り手を絞られ技が出せない。石山は、相手の技を巧くかわしながら後の先を狙う展開。共に決め手がないまま5分間が終了、延長戦となる。開始早々、石山の袖釣込腰は効なし。1分過ぎ、山部が石山の出端を払腰で捉えれば、見事に決まって「一本」。

▼ 100kg超級・決勝
須藤 紘司   (指導2)○  百瀬  優
(京葉ガス)          (国士舘大学3年)
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世界無差別三位の鈴木が欠場、同三位の立山も敗れ、決勝には須藤と昨年二位の百瀬が進出する。
開始から激しく組み手を争う。共に前捌きの応酬で、組んでは離れる展開が続く。百瀬は先に引き手を持ち前に出ながら圧力をかければ、須藤は下がりながら間合いを取って対抗する。同じような展開から、百瀬は足車だが不十分。3分29秒、消極的な須藤に「指導」。残り1分、徐々に百瀬が組み手を支配し、前に出ながら圧力をかければ、それを嫌った須藤は背負投だが、偽装攻撃で2回目の「指導」を受ける。最後まで技らしい技は見られず試合終了。昨年二位の百瀬が優勝を飾る。