グランドスラム・パリ結果(フランス)

グランドスラム・パリ結果(フランス)

日  程 2009年2月7日(土)~2月8日(日)
派遣先名 フランス・パリ
会 場 Palais Omnisports de Paris Bercy
参加状況 参加国数:50ケ国 参加総数: 388名(男子231名 女子157名)
大会サイト フランス柔道連盟サイト

【テレビ放送】
テレビ東京「柔道グランドスラム パリ2009」
2009年2月21日(土)12:30~13:25

【観 戦 記】

強化委員 岡田弘隆(筑波大学)


パリ国際柔道大会は、今年からIJFの公式大会・グランドスラムに位置付けられ、賞金大会となった。グランドスラムの初戦となる今大会は、2月7日、8日の2日間、パリ・ベルシー総合体育館で開催された。
各階級にフランスからは4名、その他の国からは2名までエントリー可能で、日本からは100キロ超級を除く全ての階級に2名エントリーした。
100キロ超級は棟田、高井の欠場により日本選手が不在となり、若干寂しさを感じた。
また、大会参加人数は、昨年は男子のみでも360名出場していたのに対し、今年は男子230名、女子155名とかなり減少した。
オリンピックが終わり現役を退いた選手や、休養中の選手がいることによる影響も考えられるが、それ以上に各国の経費負担増加により参加できなくなった国や選手もかなりあるのではないかと想像される。

一方で、参加人数の減少および敗者復活戦がなくなったことにより、総試合数が大幅に減少し、試合時間が短縮された。
これは選手、コーチ、大会運営者、観客にとっても有り難いことである。
しかし、グランドスラムやグランプリにおいては敗者復活戦を行わず、準決勝で敗れた選手が3位(2名)、準々決勝で敗れた選手が5位(4名)ということになり、それに応じたポイントが与えられる。
その積み重ねによりランキングが変動する仕組みになっているため、選手にとって本当にこれが良いかどうかはわからない。
ところで、今大会の抽選結果を見て非常に驚いた。日本人同士が準々決勝で対戦する可能性のある組み合わせになっていたからである。
実際、女子の52キロ級で中村と西田は準々決勝で対戦した。
シード順位の1対8、2対7、3対6、4対5がベスト8で当たるようになっているため、第3シードの中村と第6シードの西田の対戦も仕方ない部分はある。
ただ今大会に関しては、ランキングシステムが始まったばかりで、前年までの暫定の順位を用いてシードされていたことを考えると、シード順よりも国を優先して抽選してほしかった。
48キロ級の準決勝もフランス人同士、日本人同士(山岸対福見)であった。テニス等ではよくあることかもしれないが、柔道では違和感があった。
さて、今大会を振り返ってみると、地元フランスの活躍が著しかった。
金メダル5つ(男子3、女子2)、銀メダル5つ(男子1、女子4)、銅メダル5つ(男子3、女子2)を獲得し、日本の金メダル4つ(男子2、女子2)、銀メダル2つ(男子1、女子1)、銅メダル4つ(女子4)を大きく上回った。
特に、日本選手不在の100キロ超級で優勝したリネールは、決勝でもミハイリンを問題にせず「一本」勝ちする等、圧倒的な強さで他を寄せつけなかった。
日本選手では、優勝した4選手(48キロ級の山岸、63キロ級の上野、66キロ級の内柴、100キロ級の穴井)は自信に満ちた堂々とした戦いぶりで、その階級で世界のトップレベルであることを証明した。
特にベテラン内柴の試合は、北京五輪の再現のような戦いで、見事であった。
また、決勝では敗れたものの、階級を上げて挑戦した小野の試合内容は素晴らしかった。そのスピード、技のキレ、勝負勘の良さは十分90キロ級で通用することを証明した。

全体的には、新ルールの採用により、試合内容は良くなってきたように感じた。
頭を付け合う低い姿勢での組み手争いや、組まない状態が長く続くという現象は以前に比べると減ってきた。
直接ズボンを握ることに対し罰則が与えられるようになったが、殆どの選手が適応しており、ズボンを握って罰則を与えられた選手はあまりいなかった。
姿勢が起きてきて、組み合っての攻防が増えるという現象は、柔道にとっても日本にとっても非常に喜ばしいことである。
今後、日本選手が世界で戦うためには、今まで以上に「一本」をとれる技を身に付けること、組み手の上手さと強さを身に付けること、適切な体さばきを身に付けること、受けの強さを身に付けること等が求められるだろう。

男子

100kg級 穴井 隆将(学校法人天理大学職) 優勝
小林 大輔(日本大学3年) 3回戦敗退
90kg級 小野 卓志(学校法人了徳寺学園職) 2位
西山 将士(新日本製鐵株式会社) 1回戦敗退
81kg級 加藤 博剛(千葉県警察) 5位
塘内 将彦(旭化成株式会社) 3回戦敗退
73kg級 粟野 靖浩(筑波大学3年) 5位
稲澤 真人(ダイコロ株式会社) 2回戦敗退
66kg級 内柴 正人(旭化成株式会社) 優勝
秋本 啓之(学校法人了徳寺学園職) 5位
60kg級 福岡 政章(綜合警備保障株式会社) 5位
秋元 希星(筑波大学4年) 2回戦敗退

 

順位 60kg級 66kg級 73kg級 81kg級 90kg級 100kg級 100kg超級
1位 ドラジン 内柴正人 ワンキチュン ソンデナン ダフレビーレ 穴井隆将 リネール
フランス 日本 韓国 韓国 フランス 日本 フランス
2位 パピナシビリ ダルベレ アレンシビア キムジェブン 小野卓志 ビアドリン ミハイリン
グルジア フランス キューバ 韓国 日本 ベラルーシ ロシア
3位 チョイ ガンヘン アン ジョンファン シェンデル クレゲット デニソフ ブラタ ロビン
韓国 韓国 ドイツ フランス ロシア ルーマニア フランス
ペイシャー ウンガバリ ボンホーム ニフォトフ ピンスケ ペテルス タングリエフ
オーストリア ハンガリー フランス ロシア ドイツ ドイツ ウズベキスタン
5位 ウタルバヤフ プルヤエフ ラズボゾフ バルコウスキー デラクロス コレア ブライヤノフ
カザフスタン ロシア イスラエル ベラルーシ オランダ ブラジル ロシア
シャリポフ 秋本啓之 エルモント 加藤博剛 へ ヤンツ マゴメドフ ブライソン
ウズベキスタン 日本 オランダ 日本 中国 ロシア キューバ
福岡政章 ユルマス 粟野靖浩 マゴメドフ リパルテリアニ マレット マカラウ
日本 トルコ 日本 ロシア グルジア フランス ベラルーシ
ヤクティエル カルドネル イサエフ トーマ マンマドフ ゼービ ヴォイナロビッチ
イスラエル フランス ロシア モルドバ アゼルバイジャン イスラエル ポーランド

100kg級 穴井 隆将(学校法人天理大学職) 優勝

2回戦 3回戦 4回戦 準決勝戦 決勝戦
相手名 シンキュオンソブ メトレビリ ゼービ ペテル ビアドリン
国 名 韓国 グルジア イスラエル ドイツ ベラルーシ
内 容
決り技 大内刈 大外刈 指導2 指導3 反則負による勝ち

100kg級 小林 大輔(日本大学3年) 3回戦敗退

2回戦 3回戦
相手名 ラコフ マゴメドフ
国 名 カザフスタン ロシア
内 容
決り技 GS有効(出足払) 上四方固

90kg級 小野 卓志(学校法人了徳寺学園職) 2位

1回戦 2回戦 3回戦 準決勝戦 決勝戦
相手名 マクマドフ ベナビデ リパルテリアニ デニソフ ダフレビーユ
国 名 ロシア キューバ グルジア ロシア フランス
内 容
決り技 内股 内股 GS判定(2-1) 大内刈 GS技有(帯取返)

90kg級 西山 将士(新日本製鐵株式会社) 1回戦敗退

1回戦
相手名 ダフレビーユ
国 名 フランス
内 容
決り技 朽木倒

81kg級 加藤 博剛(千葉県警察) 5位

2回戦 3回戦 4回戦
相手名 ハラス テキン ニフォノフ
国 名 ルーマニア オランダ ロシア
内 容
決り技 腕挫腕緘 肩車 払巻込

81kg級 塘内 将彦(旭化成株式会社) 3回戦敗退

2回戦 3回戦
相手名 ムニノフ ニフォノフ
国 名 ウズベキスタン ロシア
内 容
決り技 GS指導2 合技

73kg級 粟野 靖浩(筑波大学3年) 5位

2回戦 3回戦 4回戦
相手名 トリトン メセグエル ワン キチュン
国 名 カナダ フランス 韓国
内 容
決り技 GS判定(3-0) 送足払 払巻込

73kg級 稲澤 真人(ダイコロ株式会社) 2回戦敗退

2回戦
相手名 バンティシェル
国 名 ベルギー
内 容
決り技 掬投

66kg級 内柴 正人(旭化成株式会社) 優勝

2回戦 3回戦 4回戦 準決勝戦 決勝戦
相手名 ファシエ ポピエル プルヤエフ アン ジョンファン ダルベレ
国 名 ルーマニア カナダ ロシア 韓国 フランス
内 容
決り技 横四方固 袖釣込腰 横四方固 有効(小外刈) 技有(払巻込)

66kg級 秋本 啓之(学校法人了徳寺学園職) 5位

2回戦 3回戦 4回戦
相手名 イバノフ ベルトヘロット アン ジョンファン
国 名 ブルガリア フランス 韓国
内 容
決り技 背負投 横四方固 小外刈

60kg級 福岡 政章(綜合警備保障株式会社) 5位

2回戦 3回戦 4回戦
相手名 レロイ モーレン チョイ ガンヘン
国 名 フランス オランダ 韓国
内 容
決り技 有効(隅落) GS判定(3-0) GS判定(1-2)

60kg級 秋元 希星(筑波大学4年) 2回戦敗退

2回戦
相手名 パピナシビリ
国 名 グルジア
内 容
決り技 掬投

女子

78kg超級 田知本 愛(東海大学2年) 3位
杉本 美香(コマツ) 2回戦敗退
78kg級 穴井さやか(帝京大学4年) 1回戦敗退
堀江久美子(兵庫県警察) 1回戦敗退
70kg級 國原 頼子(自衛隊体育学校) 3回戦敗退
岡 明日香(コマツ) 2回戦敗退
63kg級 上野 順恵(三井住友海上火災保険株式会社) 優勝
平井 希(東海大学4年) 2位
57kg級 松本 薫(帝京大学3年) 3位
徳久 瞳(三井住友海上火災保険株式会社) 5位
52kg級 中村 美里(三井住友海上火災保険株式会社) 3位
西田 優香(学校法人了徳寺学園職) 5位
48kg級 山岸 絵美(三井住友海上火災保険株式会社) 優勝
福見 友子(学校法人了徳寺学園職) 3位

 

順位 48kg級 52kg級 57kg級 63kg級 70kg級 78kg級 78kg超級
1位 山岸絵美 KUZYUTINA BOUKOUVALA 上野順恵 DECOSSE LEBRUN TONG
日本 ロシア ギリシャ 日本 フランス フランス 中国
2位 JOSSINET LA RIZA RIBOUT 平井希 PASQUET ZWIERS ORTIZ
フランス フランス フランス 日本 フランス オランダ キューバ
3位 CLIENCE KIM HAREL KOVAL DOU YANG IVASHCHENKO
フランス 韓国 フランス ロシア 中国 中国 ロシア
福見友子 中村美里 松本薫 MISKOVIC THIELE PRYSHCHEPA 田知本愛
日本 日本 日本 クロアチア ドイツ ウクライナ 日本
5位 MENEZES CARRASCOSA HOWELL WILLEBOORDSE 國原頼子 ANTOMARCHI KIM
ブラジル スペイン イギリス オランダ 日本 キューバ 韓国
PAYET ZHU 徳久瞳 PAYET CONWAY RAMIREZ BISSENI
フランス 中国 日本 フランス イギリス ポーランド フランス
CHUNG TARANGUL CHITU XU SRAKA POSSAMAI SADKOWSKA
韓国 ドイツ ルーマニア 中国 スロベニア フランス ポーランド
POLZIN 西田 MONTEIRO VAN EDEN HWAN WOLLERT QIN
ブラジル 日本 ポルトガル オランダ 韓国 ドイツ 中国

78kg超級 田知本 愛(東海大学2年) 3位

1回戦 2回戦 3回戦 準決勝戦
相手名 ADLINGTON PROKOFYEVA QIN ORTIZ
国 名 イギリス ウクライナ 中国 キューバ
内 容
決り技 上四方固 払腰 合技

78kg超級 杉本 美香(コマツ) 2回戦敗退

2回戦
相手名 IVASHCHENKO
国 名 ロシア
内 容
決り技 有効(裏投)

78kg級 穴井さやか(帝京大学4年) 1回戦敗退

1回戦
相手名 LEBRUN
国 名 フランス
内 容
決り技 大外刈

78kg級 堀江久美子(兵庫県警察) 2回戦敗退

1回戦 2回戦
相手名 KAZANTSEVA POSSAMAI
国 名 ロシア フランス
内 容
決り技 合技 合技

70kg級 國原 頼子(自衛隊体育学校) 3回戦敗退

2回戦 3回戦
相手名 BOSCH DOU
国 名 オランダ 中国
内 容
決り技 GS判定 指導2

70kg級 岡 明日香(コマツ) 2回戦敗退

1回戦 2回戦
相手名 IGLESIAS HWANG
国 名 スペイン 韓国
内 容
決り技 GS判定 小内返

63kg級 上野 順恵(三井住友海上火災保険株式会社) 優勝

2回戦 3回戦 準決勝戦 決勝戦
相手名 MINAKAWA XU MISKOVIC 平井希
国 名 ブラジル 中国 クロアチア 日本
内 容
決り技 合技 体落 袈裟固 総合勝

63kg級 平井 希(東海大学4年) 2位

1回戦 2回戦 3回戦 準決勝戦 決勝戦
相手名 DEMIRALAY AHRENS PAYET KOVAL 上野順恵
国 名 トルコ ドイツ フランス ロシア 日本
内 容
決り技 横四方固 袖釣込腰 GS有効(横四方固) 送襟絞 総合勝

57kg級 松本 薫(帝京大学3年) 3位

1回戦 2回戦 3回戦 準決勝戦
相手名 BILLOR LUPETEY MONTEIRO BOUKOUVALA
国 名 トルコ キューバ ポルトガル ギリシャ
内 容
決り技 横四方固 小内刈 GS判定 技有(払腰返)

57kg級 徳久 瞳(三井住友海上火災保険株式会社) 5位

1回戦 2回戦 3回戦
相手名 WAECHTER KARAKAS RIBOUT
国 名 ドイツ ハンガリー フランス
内 容
決り技 肩固 GS横四方固 技有(朽木倒)

52kg級 中村 美里(三井住友海上火災保険株式会社) 3位

1回戦 2回戦 3回戦 準決勝戦
相手名 SHI CATUNA 西田優香 LA RIZZA
国 名 中国 ルーマニア 日本 フランス
内 容
決り技 指導2 合技 指導2 隅返

52kg級 西田 優香(学校法人了徳寺学園職) 5位

2回戦 3回戦
相手名 HORMIGO 中村美里
国 名 ドイツ 日本
内 容
決り技 指導2 指導2

48kg級 山岸 絵美(三井住友海上火災保険株式会社) 優勝

1回戦 2回戦 3回戦 準決勝戦 決勝戦
相手名 YE FREITAS CHUNG 福見友子 JOSSINET
国 名 韓国 ポルトガル 韓国 日本 フランス
内 容
決り技 指導3 総合勝 有効(大内刈) 技有(大外刈) 有効(小内刈)

48kg級 福見 友子(学校法人了徳寺学園職) 3位

2回戦 3回戦 準決勝戦
相手名 BOGDANOVA POLZIN 山岸絵美
国 名 ロシア ブラジル 日本
内 容
決り技 有効(小内刈) 背負投 技有(大外刈)