まいんど vol.45 全日本柔道連盟
4/48

46 24田谷区柔道会と日本体育大学のご協力をいただいて7月に開催した未就学児・小学生向けのイベントで、ACPで楽しみながら運動能力向上を図り、転び方を覚えてケガを防ごうという主旨で開催されました。これらの試みの成果を見極めつつ、改良を加えて、やがて全国に展開していきたいと考えています。競技面では、この2年間はロサンゼルス・オリンピックの準備期間となる重要な時期ですが、我が国の長所を伸ばし、短所を補うべく新たな施策を構想中です。9月の理事会でお諮りすることができるように準備を進めているところです。今後2年間も、普及振興と競技力強化の両面に注力してまいります。普及振興については既存事業の深耕と新規事業の探索を両立させる運営を目指し、競技力強化についてはロス五輪を見据えた諸施策を展開していきたいと考えています。「変えるべきものは変え、変えてはならないものは守り抜く」の精神を徹底していく所存です。当連盟の財務面・人事面では厳しい状況が続きますが。関係各位のご指導ご鞭撻を得て乗り切っていきたいと思います。みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。6月に開催された理事会で会長に再任されました。この機会に、過去2年間を回顧し、これからの2年間を展望してみたいと思います。会長に就任する直前の理事会で当連盟事業の戦略的グランドデザインとして長期育成指針が承認されておりましたので、この2年間の事業は概ね指針に沿った形で進めてまいりました。具体的には、長期育成指針を実効あらしめるための最も重要な要素である指導者に関して、指導者養成指針を策定しました。また、この指針に則って従来の養成講習カリキュラムを見直し、教材の作成を進めました。資格更新要件も見直し、オンラインによる受講体制を整備しました。個別の施策としては、長期育成指針の各ステージに対応して、アクティブ・チャイルド・プログラム(ACP)、転び方教室(高齢者向け、年少者向け)、七割柔道クラブなどの浸透を図ってまいりました。事業のインフラ面としては、登録システムを刷新し、当連盟の事務の効率化に加え、都道府県連盟(協会)の事務負担軽減にも寄与することができたものと考えています。競技面で言えば、大きなトピックスはもちろんパリ・オリンピックです。成績の評価に関してはいろいろなご意見があろうかと思いますが、私自ら全日程を観戦し、選手諸君をはじめ、監督、コーチなど関係各位の真摯な努力に頭の下がる思いがいたしました。さて、今後2年間の展望ですが、引き続き長期育成指針に沿って事業を推進していきたいと考えています。新しくなった指導者養成制度の定着を図るとともに、転倒外傷予防指導員に代表される専門的知識を要する資格を拡充してまいりたいと思います。発達特性に関する資格、未就学児の転び方に関する資格などが有力な候補です。また、最近手掛けているいくつかの新たな試みをご紹介しておきたいと思います。第一は、長期育成指針の重要な構成要素である『革新的パスウェイ』の実証実験です。これは、石川県柔道連盟や北陸大学のご協力をいただいて進めている事業で、選手の発育発達段階に即した指導法を確立しようとするものです。第二は、『DOJUDOFESTA』です。これは、群馬県柔道連盟のご協力をいただいて7月に開催した中学生・高校生向けのイベントで、有力選手の指導を少人数で受けること、職業紹介の場を設けることを特色としています。第三は、『畳の上で遊ぼう』です。これは、世JAL presentsDO JUDO FESTA in 群馬 メダリストによる中学校保健体育科 武道授業支援事業 2024年度実施報告 20Contents3 まいんど vol.45公益財団法人全日本柔道連盟会長中村真一巻頭特集ブダペスト世界選手権日本、男女ともに3階級で優勝飾る! 特別企画全柔連新規登録者優良校指導者座談会 連載普及の広場 やわら通信 やわらたちのセカンドキャリア L’Esprit du Judoコラボ企画 海外「JUDO」ホントのところ 柔道ゼミナール~メディカル編 柔道ゼミナール~栄養&コンディショニング編 指導者賠償責任保険のお知らせ 委員会インフォメーション FROM事務局 中学校柔道振興ブロック協議会【後編】 長期育成指針の取り組み 2025.8 Vol.45 4 10 14 16 18 22 26 28 30 32 36 38 40             再任にあたって

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る