まいんど vol.45 全日本柔道連盟
37/48

栄養&コンディショニング編普段の食事で、みなさんは何を意識していますか? 選手は試合のために、毎日厳しい稽古をしていることでしょう。しかし、ただ稽古をこなすだけでなく、身体のコンディショニングも大切です。身体づくりやコンディションを整えるためには日々の食事がとても重要になります。今号ではバランスの良い食事についてお話ししたいと思います。栄養バランスが良い食事はどんなもの?身体づくりの基本は「食事」栄養フルコース型の食事みなさんは強くなるため、厳しい稽古に打ち込んでいることかと思います。その稽古やトレーニングの効果をしっかり出すためにも稽古と同じくらい「食事の内容」が重要です。もし食事をいい加減にしてしまうと、すぐに疲れてしまう、試合で十分に実力を発揮できない、体調を崩しやすいなど、さまざまなデメリットが発生します。特に運動量の多い選手はエネルギー消費も多いため、バランスよく栄養を摂ることが必要不可欠です。身体を構成するものは食事から摂る栄養素です。バランスの良い食事が大切と言いましたが、アスリートにとってのバランスの良い食事とは、実際何をどれだけ食べたら良いのでしょうか。私がみなさんに紹介するのは「栄養フルコース型の食事」です。このスタイルをマスターすれば、簡単にアスリートとして望ましい食事を整えることができます。【図①】① 主食はご存じかと思いますが、ごはん② メインのおかずは、主菜として肉や魚、③ 野菜のおかずは、副菜とも呼ばれてい栄養フルコース型の食事は、主食、メインのおかず、野菜のおかず、果物、乳製品の5つを揃えた食事です。やパン、パスタやうどんなどの食べ物です。主食は主に身体を動かすエネルギー源となる「炭水化物」を豊富に含んでいます。運動量の多い選手は運動習慣のない一般人よりも多く摂る必要があります。年齢や性別、運動量によっても異なりますが、1日に体重1㎏あたり6~12g程度を意識しましょう。少なくとも丼ぶり1杯、パン2枚以上が目安です。卵、豆腐などメインディッシュとなる食べ物です。これらは主に筋肉や血液などの身体の材料となる「タンパク質」を多く含んでいます。1日に体重1㎏あたり1・5~2g程度のタンパク質を意識して摂りましょう。こちらも体格によって異なりますが、1・5~2人前が目安です。ます。ほうれん草などの色の濃い野菜、レタスや玉ねぎなど緑色の薄い野菜のほかにもワカメや昆布などの海藻のおかずも含み図①36栄養士/健康運動実践指導者/全日本柔道連盟強化委員会科学研究部員/日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ) /2025年度より柔道強化選手への栄養サポートを行う坂下美裕PROFILEさかした みゆマル数字は表①の①〜⑤に対応まいんど vol.45「栄養フルコース型」の食事

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る