強化委員会2025年IJF新ルールの概要と国際大会における傾向2025年4月より発足しました情報戦略部科学研究室長(旧強化委員会科学研究部)の山本幸紀と申します。2024年12月、国際柔道連盟(IJF)は新たなルール改定を発表し、2025年1月から国際大会において順次適用が開始されました。今回のルール改定は、「柔道の魅力は技の醍醐味にある」との理念に基づき、できる限り技によって試合を決着させることを主眼として行われました。今回の改定では罰則の緩和と簡素化が行われるとともに、評価の幅が広がっていた「技あり」の基準が見直され、新たに「有効」が導入されました。これにより、技の正確な評価がなされるようになり、選手がより積極的に技で勝負を決める姿勢を持つことが期待されています。国内では、大学生・高校生の大会で試験的に導入された事例もありましたが、正式には全日本選抜柔道体重別選手権大会より本格的に導入されました。本稿では、2025年2月から3月に実施された『グランドスラム・パリ』『グランドスラム・バクー』『グランドスラム・タシケント』の3大会を通じて、新ルール𠮷田湧登下における試合傾向についてご紹介いたし岩本莉樹ます。渡辺彩香まず、昨年のグランドスラム・パリと本宝本年グランドスラム3大会を比較すると試合I陽 1試合あたりの平均指導数には大きな変化数は約半数に減少しましたが、ゴールデンスコア方式の延長戦(GS)への突入率や、田畑翔太郎は見られませんでした(表1)。しかし、福田 真子男女別の指導の詳細を分析したところ、「掛け逃げ」に対する罰則は試合数が減少してVANDERSCHEERMA派遣した学生からは、「最初はお互い緊張していたが、日々打ち解けていって、最後はたくさん質問があってよかった」、「日本とは生活習慣も文化も違うなかで、柔道に対する環境も大きく異なっていた。こういったなかで活動ができたことが大変良かった」「今回の派遣では多くのことを学ぶことができて、本当に参加してよかった。今回得た経験を、今後の活動に生かしていきたい」等の感想が寄せられました。◆インドネシア派遣 派遣期間:2025年2月1日~11日筑波大学院1年東海大学4年山梨学院大学4年日本体育大学2年◆ブータン派遣 派遣期間:2025年2月8日~20日筑波大学院1年 東海大学4年山梨学院大学4年▲ブータンでの指導風景▼ブータンでの集合写真
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