まいんど vol.44 全日本柔道連盟
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医科学委員会2025年度研究活動の紹介医科学委員会では、毎年柔道の安全性向明         上と普及に向けた研究課題を委員から募り、さまざまな研究を推進しています。2025年度に取り組む12件の研究課題を紹介します。◆「絞め落ち」に関する多角的なアプローチ◦絞技に関する意識調査◦絞技による意識消失の病態と対応の研究◦七大学戦アーカイブズを用いた研究(継続)絞技に伴う「落ち(意識消失)」の実態と病態解明を目的に、映像解析やアンケート調査に医学的検討を加えた研究を展開します。◆肘関節の外傷と障害の解明◦肘関節外傷に関する研究(継続)◦学童期選手における肘関節障害の要因解昨年度、肘関節外傷に関する研究成果がスポーツ医学の国際誌(英文)に掲載されました。今年度はこの研究をさらに発展させるとともに、学童期の柔道による肘の障害にもスポットを当てて研究を行います。◆女性の生涯柔道と社会的課題の可視化◦競技引退後の女性柔道家に関する調査競技引退後の女性柔道家を対象に、ライフステージに応じた課題と「生涯柔道」の障壁を明らかにする研究です。◆アンチ・ドーピングの実態と講習会の効果検証◦強化選手の大会前服薬の現状調査と講習会による選手の意識変化の検討アンチ・ドーピング活動の進め方を検討し、より効果的な啓発活動に繋ぎます。◆救護技術と受け身の検証◦受け身の打ち手の有効性に関する研究◦止血手技の調査研究◦柔道救護講習会の効果に関するアンケート調査安全な競技環境を支えるための実践的研究として、効果的な救護の方法を検討し、救護講習会の質を高めていきます。◆柔道を活かした転倒予防◦転倒外傷予防指導員養成プログラムの効果検証新たに設けられた転倒予防指導員資格制度に基づく養成プログラムの有効性について検証に取り組みます。◆柔道特有の外傷:耳介血腫◦柔道選手における耳介血腫の実態調査今年度の新たな取り組みです。このほか、改訂されたルールによって外傷の発生状況に、対応を要する変化が生じないか検証を開始します。医科学委員会での柔道に関する研究は、近年レベルが高くなり、スポーツ関連学会や国内外の医学雑委員会委員会の活動状況や、お知らせがありますので、全柔連各種委員会から情報をお届けするページです。お役立てください。〜委員会と柔道家をつなぐ伝言板〜Information

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