まいんど vol.44 全日本柔道連盟
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中学校部活動について、スポーツ庁は地域移行から『地域展開』と名称を変更しました。今後の動向は、中学校を管轄する区市町村によって大きく異なっています。・平日、休日ともに部活動をなくす・休日は地域に移行するが、平日は部活動を継続する・当面は平日、休日ともに部活動を継続する地域により、さまざまな対応が取られていますが、柔道界にとっては好機でもあります。2023年度から、中体連の試合への地域クラブの参加が認められました。中学生になっても道場やクラブをやめずに継続して柔道を続ける子どもたちが活躍しています。指導者の先生方の負担は大きいものがありますが、ぜひ将来的な成長を見据えた指導をお願いします。一方、中学校で柔道を始める生徒の多くは、学校での活動が契機となっています。指導者は学校の教員でも地域の柔道家でも構いません。中学校で活動していることが重要なのです。その部分を支援する目的で設立されたのが中学校柔道振興協議会です。昨年8月に開催された全国協議会、12月のブロック代表者会に続き、2月から順次ブロックごとに協議会が開催されています。今号と次号で、ブロック協議会の様子を特集します。【関東ブロック協議会】各都県の情報交換では、市区町村によって地域展開の実態にかなりバラつきがあることがわかり、全体的に進んでいないことを認識しました。また、中学生から始めた初心者を対象とした普及目的での1年生大会や初心者を対象とした錬成大会、合同練習会が行われている県の現状を知ることができ、とても参考になりました。全柔連でもメダリストを派遣する等、できる限り支援していただけるとのことでしたので、各都県で実施できるように都県柔道連盟に提案していく流れになりました。今後も都県内で情報を集約して、関東ブロックで情報を共有する場を作っていくことを確認して会議は終了しまし(普及振興部長 田中裕之)(関東ブロック代表 前瀧大吾)長谷川大地)~中学校柔道振興協議会・ブロックごとの協議会がスタート~中学校部活動の地域展開【北信越ブロック協議会】地域移行の取り組みについて、全県統一の指針を出している県もありますが、実際にコーディネートとする市町の取り組みには温度差があります。市町や学校単位で地域クラブ指導者を探していますが、待遇面やケガをした時の保障など課題があります。教員の兼職兼業を勧めている市町もありますが、平日指導+休日指導では、時間外労働時間が増えてしまい、現職の教員が指導者を務めることが難しい部分もあります。生徒数が少ない地域では、すでに複数の学校の生徒が集まって地域クラブに参加し、完全地域移行をしている地域もあります。しかし、指導者の育成、謝礼、練習場所、送迎問題など、たくさんの課題を抱えながら運営しているのが現状です。令和7年度、8年度で全部活動(平日・休日ともに)の廃止が決定している地域があります。中学校から柔道を始める生徒が減ってしまう懸念があります。会議には全柔連指導者養成委員会の木村昌彦委員長が参加されました。(北信越ブロック代表 【近畿ブロック協議会】近畿各府県とも自治体の取り組み状況が異なり、今後の中学生への柔道振興について不安を抱えているという報告があ(3月1日(土) 東京都葛飾区立青葉中学校)(3月8日(土) 福井県立武道館)(2月17日(日) 講道館大阪国際柔道センター)た。会議には全柔連普及振興部長の田中裕之先生も参加していただきました。22まいんど vol.44            ▲関東ブロックの前瀧大吾代表▲北信越ブロックの長谷川大地代表▲関東ブロックの会議の様子

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