第40回皇后盃全日本女子柔道選手権大会豪快技連発!混戦大会を制し、田中伶奈が初の日本一に!体重無差別で今年の『女子柔道日本一』を決める皇后盃全日本女子柔道選手権大会が、横浜武道館において4月20日(日)に開催されました。昨年準優勝の児玉ひかるが現役を引退。昨年優勝の瀨川麻優(ALSOK)、優勝候補の髙橋瑠璃(SBC湘南美容クリニック)、昨年3位、全日本選抜体重別78㎏級優勝の池田紅(コマツ)などが欠場したものの、パリオリンピック48㎏級の金メダリスト角田夏実(SBC湘南美容クリニック)の出場もあり、会場は朝から満員となりました。優勝候補の欠場により大混戦となったトーナメントを勝ち上がったのは、田中伶奈(大阪府警察)。本来78㎏級の田中は、2回戦で全日本選抜体重別78㎏超級2位、103㎏の井上朋香(筑波大学1年)に判定勝ち(2-1)すると、3回戦は長谷川瑞紀(JR東日本)を豪快な大外返で一蹴。そして4回戦では牛方美羽(仙台大学2年)を判定(3-0)で破って準決勝へ進み、準決勝では石岡来望(環太平洋大学4年)を内股決勝の相手は白金未桜(筑波大学2年)。白金は57㎏の小さい身体ながら、積極的かつ粘り強い柔道で、自分より大きな選手を翻弄して勝ち上がりました。8分で行われた決勝戦。身体の小さな白金は小内巻込、一本背負投などの技を必死に繰り出しましたが、田中はこれらの技をしっかりと受け止めながら、力のある体落で追い込むと、最後は豪快な大外刈で一本勝ち、5分29秒。田中がうれしい初優勝を果たしました。会場の注目を一身に集めた角田は、1回戦で体重差約40㎏の鋳山真菜実(生光学園高校3年)に3-0の判定勝ち、2回戦でも体重差20㎏超の橋高朱里(金沢学院短期大学教員)に巴投勝ちしましたが、続く3回戦で、昨年のグランドスラム東京70㎏級2位の寺田宇多菜(JR東日本)に判定負け(0-3)しました。角田は、自らの試合後は、急きょゲストとして放送席に座って場内解説をするなど、会場を盛り上げてくれました。■田中伶奈のコメント「初優勝、素直にうれしいです。いつもどおり1勝することを考えて戦いました。決勝も初めての相手でしたが、いつもどおり、練習どおりにやろうと思い、投げ切りました。試合になると足技が出ないのが自分の弱みでしたが、練習から足技を入れていくことをひたすらやってきて、それが今日の結果につながったと思います。大阪府警のみなさん、ケガの治療をしてくださったトレーナーさんたちのサポートがあって優勝できました。本当に感謝しています。次は講道館杯で日本一になれるように頑張りたいと思います」「有効」で破って決勝進出。「有効」で優勢◀中村真一大会会長から皇后盃を授与される田中12 まいんど vol.44▲決勝。5分29秒、田中が豪快な大外刈で白金未桜に一本勝ち。初優勝を決めた▲悲願の初優勝を果たした田中伶奈■皇后盃全日本女子柔道選手権大会結果優 勝・田中 伶奈(大阪府警察)準優勝・白金 未桜(筑波大学2年)第3位・石岡 来望(環太平洋大学4年)第3位・西條里奈子(龍谷大学4年)第5位・牛方 美羽(仙台大学2年)第5位・寺田宇多菜(JR東日本)第5位・谷岡 成美(日本エースサポート)第5位・泉 真生(コマツ)
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