まいんど vol.38 全日本柔道連盟
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普及普及のの広場広場〜柔道を「続けよう」「始めよう」〜〜柔道を「続けよう」「始めよう」〜▲『安全な転び方と体つくり教室』に参加した子どもたちと講師、スタッフ全員集合◀受け身のススメ◀当日の様子はこちらから岐阜県・瑞浪修徳館が 体験会をきっかけに会員増加!子どもたちの柔道離れはどこの道場・クラブにとっても大きな課題となっています。柔道が有している尊い価値は不変ですが、現代の子どもたちに受け入れられるための変化も重要です。「不易と流行」の言葉にあるとおり、守るべきところは守り、変えるべきところは変えることで新しい扉を開くことができます。今号で紹介するのは、子どもたちの心に寄り添い、子どもたちに柔道の楽しさを感じてもらうことで成果を上げた岐阜県の少年団です。体験会で40人以上の会員増加ボランティア指導で関わらせていただいている瑞浪修徳館(岐阜県瑞浪市の少年柔道教室)が今年1月の体験会をきっかけに40人以上の入会者を獲得し、いまも増え続けています。きっかけコロナ禍で会員数が激減。1人しかいない学年が複数あるなど危機的な状況でした。瑞浪市は人口約3万6000人、高齢化が進み、山と田んぼが広がるいわゆる田舎町です。道場の会員を増やすためにSNSやチラシ等いろいろと方法を考えましたが、辿り着いた答えは『最高の口コミを作る』でした。そのため「最初の20分間は子どもたちが決めた遊びしかしない」というルールを作り、いま通ってくれている子どもたちが真に通いたいと思う場所作りを目指しました。具体的な方策1 体験会を2週間後に設定(友だちを誘う期間を設けるため)2 友だちと約束できたらみんなに発表(何が楽しいのかを伝える練習)3 体験会の開催(参照※体験会チラシ) 元々友だちということもあって参加してくれたお子さんのほとんどが柔道を始めてくれました。道場の指導理念「怒らない」「勝ち負け以外の価値を提供する」を指導理念としています。私には障がい(ASD)がある息子がおり、この部分では彼から多くを学ばせてもらっています。今後は市の活動にも協力させていただきながら、柔道に関わる人を増やしていきたいです。全国各道場の柔道人口拡大道場の人を増やすためには指導理念の作成、練習メニューの工夫、効果的な勧誘方法、体験会の企画、SNSの同意書作成など、非常に多義に渡る知識が求められます。前記知識を持ったコーディネーターが実際に各地区を訪れ、指導しながら柔道人口を拡大していく取り組みが必要ではないかと考えています。少子化が進むなか、他競技に抜きん出て柔道が人口を拡大するためには思い切った方策が必要であり、この機会に柔道界がひとつになってこの難局を乗り切ることを切に願います。(全柔連男子ジュニア ヘッドコーチ/各務耕司)新しい『ころび方教室』に 柔道未経験の子ども70名が参加10月8日(日)、講道館大道場で「ころんでもケガしない 安全なころび方と体つくり教室」を文京区内の小学1〜3年生を対象に開催し、約70名の未経験の子どもたちが集まりました。イベント内容は、柔道のおはなし、日本スポーツ協会アクティブチャイルドプログラム(JS PO‒ACP)、ころび方(受け身のススメ:QRコードよりご覧ください)・柔道体験と盛りだくさんの90分間でした。子どもたちは元気に畳と触れ合い終始笑顔溢れる教室となりました。今回の教室は、新たな普及事業の取り組みとして展開しました。受け身の基礎や、畳の上で思い切り体を動かすことの楽しさを伝えるとともに、柔道を少しでも多くの方々に知ってもらう機会にすることができました。本連盟にとって重要であり、今回の振り返りを踏まえ、今後より良い事業をお届けできるようにしてまいります。今回イベントにご後援、ご協力いただきました団体および関係者のみなさまに感謝申し上げます。25まいんど vol.38

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