まいんど vol.37 全日本柔道連盟
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▲奨励金で購入した大型扇風機▼「学校と地域の連携が大切」と話す熊本県柔道協会の米田輝彦副理事長◀2022年度の白石基金にて表彰を受けた牟礼柔道スポーツ少年団(香川県)のみなさん部活動地域移行に思う熊本県柔道協会副理事長米田輝彦私は、中学から大学まで部活動を通して柔道を学び、5年間刑務官の仕事に就きましたが、恩師の影響もあり教師に転職することを決め、それから30年間柔道部顧問として学校部活動指導に携わってきました。現在、学校部活動が大きく変わろうとしています。地域移行することで活動の幅や専門性が高まる反面、受け皿の問題、保護者の負担、勝利至上主義等多くの課題も残されています。これまで学校部活動は、教職員を中心に教育活動の一環として行われてきました。今後、地域へ移行しても、柔道を通した人間教育が継続されるよう学校と地域の連携が大切になります。地域の指導者だけに頼るのではなく、学校職員で指導を継続して頑張りたい人たちが生かされる体制作りを考えていかなければならないと思います。本県柔道協会においては、地域移行に合わせて指導者の確保や指導者の育成をどうすべきか、競技人口を増やすにはどうすべきか等、積極的な意見交換が行われています。中学部においては、中学校指導者10名の専門委員が中心となり、県内各地を回りながら、各地域の小学生、中学生を対象に柔道教室や強化練習会を開催し、協会と地域、小学校と中学校の連携を図りながら柔道人口の確保を目指しています。また、柔道専門外の学校顧問を対象に、柔道の練習方法や効果的なトレーニング方法について紹介し、柔道未経験者でも自信を持って部活動指導にあたれるようにサポートを行っています。まだまだやるべきことや課題は多いのですが、地域移行へ向けての取り組みを進めています。部活動は、大きな転換期を迎えようとしていますが、私は自分が学んできた柔道を、子どもたちとともに学び合い、子どもたちのために部活動指導を続けたいと思っています。そのためにも学校部活動と地域の連携を図りながら、一人でも多くの先生方が柔道指導に携わることができるような環境作りを考えていきたいと思います。そして、柔道を好きになり、嘉納治五郎師範が示す「精力善用」「自他共栄」の精神を受け継ぐ子どもたちが育ってくれることを願っています。少年少女柔道普及振興基金(白石基金)受賞団体からのご報告夏本番を迎え暑さが厳しくなるなか、熱中症対策をしっかりと行うことは室内競技である柔道も例外ではありません。十分な水分補給や適度な休憩を入れるほか、室内でも窓を開けるなど風の流れを作ることで効果的な熱中症対策をすることができます。そのような折、2022年度少年少女柔道普及振興基金(白石基金)にて表彰を受けた「牟礼柔道スポーツ少年団(香川県)」より、奨励金で大型扇風機を購入した旨、ご報告をいただきました。また、集合写真も送っていただき、楽しそうな道場の雰囲気が伝わってきます。今後とも柔道の普及・振興に繋がるよう、活動を続けてまいります。21まいんど vol.37

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