まいんど vol.37 全日本柔道連盟
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普及普及のの広場広場〜柔道を「続けよう」「始めよう」〜〜柔道を「続けよう」「始めよう」〜▶金沢市柔道協会と金沢学院大学と共同で開催した女子合同練習会の様子▲金沢学院女子柔道部監督の渡辺涼子さん「地域も学校も」 ︱中学校部活動地域移行 に向けて︱今年度から休日における中学校部活動地域移行が始まりました。3年後には平日の部活動も地域移行することが予定されています。中学校を管轄する区市町村単位での取り組みとなりますから、実際の動きは地域によって大きく異なります。すでに移行の取り組みが進んでいる所もあれば、検討段階の所までさまざまです。部活動がなくなると中学生になって柔道を始める生徒がいなくなってしまう可能性がありますが、柔道部がないために柔道をやめてしまっていた子どもが中学生になっても継続して活動を続けられる環境が整えられます。柔道界にとってはピンチでもあり、チャンスでもあります。今こそ、学校柔道と地域柔道が手を取り合って互いに協力し合い、補い合いながら子どもたちを指導していくことが求められています。高校・大学による中学生を受け入れた合同練習会の開催や、柔道少年団による中学校部活動との連携等、各地で取り組みが始まっています。いずれも子どもたちの健全育成を第一に考えたすばらしい取り組みですが、個人の努力だけでは継続することが困難です。県柔連や地区柔道会が主導していく組織的な取り組みが大切です。柔道界全体で中学生柔道振興を進めていきましょう。(普及振興部長 田中裕之)金沢市柔道協会の取り組みについて金沢学院大学女子柔道部監督/全日本柔道連盟理事渡辺涼子石川県柔道連盟において柔道の普及振興は、課題の一つとなっています。その取り組みとして、中学校の部活動地域移行に伴う中学生の環境整備と普及発展を目的に金沢市柔道協会と金沢学院大学と共同での女子合同練習会を2022年度9月~2月に5回開催しました。参加対象は小学校4年生から大学生で、指導者を含め多くの女子柔道家に参加していただきました。また、県外からの参加もあり、たくさんの相手と組み合う機会を作ることができ、参加者にとっては良い刺激となっていたようです。参加者には練習後に、今回の取り組みについてのアンケートを依頼しました。アンケートの結果からは、全体として女子だけの合同練習会に参加して良かったという意見が多く、小学生は他チームや年上の女性との交流を通じての楽しさを、中学・高校生は技術向上に繋がったとの意見が多かったです。指導者からは、普及と競技力向上の両面から意見をいただき、女子との交流が柔道を続けるきっかけになれば良いという意見や実践練習をもっと取り入れてほしいなどの意見があがりました。参加してくださった指導者は女性の方が多く、積極的に身体を動かし参加者に声をかけてくださる姿や大学生が小学生や中学生に声をかけ交流する場面を見ていると、普及だけでなくカムバック柔道にも繋がるのではないかと感じています。練習内容を修正しながら、今後も継続していきたいと思っています。今年度は金沢市柔道協会の合同練習会として、小学生から大学生までを対象に男女共同での練習会も開催しています。女子の合同練習会は今後さらに発展させていけるよう、アンケート結果と全国各地の取り組みを参考にさせていただきながら、実施していく予定です。この練習会をきっかけに少しでも柔道の輪が広がり普及に繋がればと思っています。全国各地のみなさんでいろいろな情報を共有しながら柔道界を盛り上げていきましょう。20まいんど vol.37

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