まいんど vol.35 全日本柔道連盟
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決勝で古賀颯人を破り73㎏級を制した橋本壮市81㎏級決勝。小原拳哉が永瀬貴規から隅返で「技あり」奪取タシケント世界選手権に続く優勝で、ドーハ世界選手権代表一番乗りを決めた女子52㎏級の阿部詩 昨年の12月3日(土)、4日(日)の両日、東京・千駄ヶ谷の東京体育館で『東建コーポレーションpresentsグランドスラム東京2022』が開催されました。『満員御礼』の大盛況ぶりについては、P10~11を見ていただくとして、ここでは日本代表選手たちの活躍を少しだけご紹介します。 会場、テレビでご覧いただいた方はご存じだと思いますが、今回、日本は女子が全7階級で優勝し、男子も5階級で優勝するという素晴らしい成績を収めました。 2023年5月に開催されるドーハ世界選手権大会の代表選考において重要な位置づけの大会であり、日本代表となった各階級4名の選手が奮闘。パリ・オリンピックを狙う実力者の熱い戦いもさることながら、パリ以降の、次代を担う新鋭の台頭もあり、見応え十分の大会となりました。女子は全階級制覇、男子も5階級で優勝!阿部詩が世界代表に決定!大会1日目(12月3日) 男女全6階級でV!大会初日。男子は73㎏級、81㎏級、90㎏級、女子は57㎏級、63㎏級、70㎏級の計6階級が行われました。73㎏級は、2022年タシケント世界選手権2位の橋本壮市(パーク24)が決勝で古賀颯人(慶應義塾高校教員)を破って優勝。81㎏級は、講道館杯で優勝し、パリ・オリンピック代表争いに闘志を燃やす小原拳哉(パーク24)が、東京オリンピック金メダルの永瀬貴規(旭化成)を、GSの末、隅返「技あり」で破って優勝しました。続く90㎏級は、タシケント世界選手権日本代表の増山香補(パーク24)が優勝。増山は、東京オリンピック金メダリストで、タシケント世界選手権では敗れているベカウリ(ジョージア)と準決勝で再戦。激戦の末、ベカウリの「指導3」反則で勝利すると、決勝でも東京オリンピック銀メダルのトリッペル(ドイツ)を左背負投「一本」で破る見事な内容で優勝を果たしました。女子57㎏級はタシケント世界選手権2位の舟久保遥香(三井住友海上火災保険)が、決勝で東京オリンピック銅メダルの芳田司(コマツ)を横四方固で破り優勝。女子63㎏級は、東京オリンピック代表の髙市未来が、決勝で渡邊聖子(警視庁)に「指導3」反則で勝利し講道館杯に続く優勝。完全復活を感じさせる素晴らしい内容でした。そして70㎏級。他の日本代表選手たちが次々に敗れるなか、新添左季(自衛隊体育学校)が抜群の強さを発揮。決勝もコフラン(オーストラリア)を左払腰で一蹴しての優勝でした。大会2日目(12月4日) 阿部詩が優勝し、世界選手権代表に大会2日目は男子が60㎏級、66㎏級、100㎏級、100㎏超級、女子は48㎏級、52㎏級、78㎏級、78㎏超級の8階級。東京オリンピック金メダルの髙藤直寿(パーク24)が欠場した60㎏級は、講道館杯を制し若手注目株の近藤隼人(国士舘大学3年)が抜群のパフォーマンスを見せて決勝進出。ジョン・セギョン(韓国)には敗れましたが堂々の2位入賞でした。66㎏級は東京オリンピック金メダルの阿部一二三(パーク24)が欠場も、タシケント世界選手権王者の丸山城志郎(ミキハウス)が優勝。決勝は、阿部の代わりに出場し決勝進出を果たした新鋭・服部辰成(東海大相模高校3年)を巴投で一蹴し、世界王者の貫禄を見せました。100㎏級は、東京オリンピック金メダルのウルフアロン(了德寺大学職員)が2回戦でまさかの「指導3」反則負け。ウルフを破った伏兵のピレッリ(イタリア)は、準決勝で植岡虎太郎(天理大学4年)に「指導3」、決勝で飯田健太郎(旭化成)にも「指導3」で勝利して優勝。このところ不振の100㎏級は、今回も優勝を逃すこととなりました。100㎏超級は、準決勝で原沢久喜(長府工産)を破った影浦心(日本中央競馬会)と太田彪雅(旭化成)が決勝で対戦。太田がGSの末、大内刈で一本勝ちして優勝を果たしました。女子48㎏級は、日本代表が表彰台を独占。しかも、優勝したのは、渡名喜風南(パーク24)の代わりに出場した新鋭、高校3年生の宮木果乃(修徳高校3年生)東建コーポレーションpresentsグランドスラム東京2022東京体育館 2022.12.3-4※詳しい情報は、IJFホームページでご覧いただけます。☞https://www.ijf.org/competition/23156まいんど vol.35

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