まいんど vol.35 全日本柔道連盟
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委員会 Information全柔連各種委員会から情報をお届けするページです。委員会の活動状況や、お知らせがありますので、お役立てください。Information〜委員会と柔道家をつなぐ伝言板〜委員会▲講道館で行われた国際合宿に参加した男子選手たち▲講道館で行われた国際合宿に参加した女子選手たち国際委員会12月5日~9日、国際合宿を実施『グランドスラム東京2022』翌日の12月5日から9日までの期間、講道館にて3年ぶりとなる国際合宿を開催いたしました。 コロナ禍以前は、大会終了直後より強化委員会主催による国際合宿を行い、さらに滞在し、練習を希望するチームに対して東京キャンプと銘打って、国際委員会主催による合宿を行っていました。しかし、新型コロナ感染拡大により、それまで当たり前の日常であった海外チームとの練習機会がなくなり、柔道の持つ大きな強みの一つである国際交流の火が消えてしまっていました。 日本よりも先にコロナ対応が緩和された海外からの来日リクエストが日々届く状況にも関わらず、その要望にまったく応えることができない日々が続いていました。しかし、受け入れ先の大学や実業団のご理解のもと、どうにか受け入れ再開を始めようとしていた矢先に、日本政府の水際対策が緩和され、この度の国際合宿に結び付けることができました。 今回はコロナ禍での開催ということもあり、国際委員会主催の合宿に一本化しての開催となりました。GS東京大会に出場した選手たちを中心に、合宿のみに参加の選手、そして次代を担うジュニア選手たちを含めて48か国・地域から、総勢300名を超える海外参加者が集いました。参加選手のなかには10月の世界選手権を制したウズベキスタンの2名のチャンピオンや東京オリンピックのメダリストなど、有力選手の顔ぶれもあり、非常にレベルの高い合宿となりました。 日本からも全日本シニア、ジュニア強化選手の参加はもちろんのこと、実業団、大学に案内を行い、450名を超える参加をいただきました。講道館大道場が熱気に包まれ、時に足の踏み場もないほどの選手たちで覆いつくされた光景は、コロナ禍で多くの制限を受けてきた柔道関係者にとって待ちに待っていた光景でした。そして、内外からの選手たちがお互いの再開を喜び、友情を深める姿を目の当たりにし、改めて柔道の素晴らしさを実感できた合宿となりました。今後も引き続き、有意義な合宿を開催していきたいと思います。(委員長 山田利彦)強化委員会A・B強化選手講習会を実施 強化委員会では毎年強化選手が大幅に入れ替わる講道館杯後の時期に強化選手への講習会を実施してきました。今年度は2023年1月7日に、A・B強化選手を対象に、強化選手として必要な知識でもあるアンチ・ドーピング、コンプライアンスおよびスポーツインティグリティを学び、全日本柔道連盟の強化選手、日本を代表するアスリートとしての自覚を促すことを目的としたオンライン講習会を実施しました。 講習会は、男子強化選手、女子強化選手の2部構成で行われ、各講習会のはじめに、中里壮也専務理事からコンプライアンスについて、「連盟の諸規定を厳守すること。いかなるときも他者を誹謗中傷し、名誉を傷つけるような言動、行動をしないこと。SNS等の利用に際しては、十分な理解を持って、慎重に行うこと。全日本強化選手としてふさわしい人格、言動、態度、柔道精神を理解し、社会規範を遵守すること。公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)のドーピング防止規程を遵守すること。柔道を通しての社会貢献、柔道普及に対して、積極的に協力し、柔道の発展に努力すること。」などが、わかりやすく丁寧に説明されました。 続いて、鈴木桂治男子監督、増地克之女子監督からは、2024年パリ・オリンピックに向けての強化方針について説明があり、データや映像を用いての技術的な情報共有、また日本代表という自覚と誇りを持って行動することへの確認がありました。 アンチ・ドーピングについては、医科学委員会アンチ・ドーピング部会の柵山尚紀先生から、2023年から、より明確になったステロイド(糖質コルチコイド)の使用に関して、詳しい説明がありました。ステロイドの使用に関しては、競技会時と競技会以外で禁止される使用方法が異なること、ステロイドが体内に留まる期間が使用薬剤や投与経路によって異なるため、注意が必要であるとのことでした。ステロイドに限らず薬剤は、必ず治療担当医師に確認してから使用することが再確認されました。強化選手に関わらず、アスリートとして大会に出場する全選手が、このような情報を得て、理解する必要があります。また、41まいんど vol.35

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