まいんど vol.35 全日本柔道連盟
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RECIPERECIPEもつのトマト煮①しめじは石突をはずし、ほぐす。②ブロッコリー、カリフラワーは食べやすい大きさに切る。ラップに包み電子レンジで約1分加熱する。③バターを入れた鍋をあたため、にんにくを炒める。④②にもつ、①を加えて炒める。⑤④に野菜ジュース、コンソメを加え、フタをして中火で約20~30分加熱する。⑥器にブロッコリー、カリフラワーと一緒に盛り付ける。つくり方材料▶下処理済ものもつ…50g ▶しめじ…40g ▶ブロッコリー、カリフラワー…各40g ▶野菜ジュース…200ml▶おろしにんにく…1かけ ▶コンソメ…5g ▶バター…10gコラーゲンが多い食品のもつとビタミンCが多い野菜を組み合わせました。もつを下茹でした牛スジに替えてもいいですよ。カレー粉を加えると、スパイシーな味を楽しめます。ここがポイントここがポイント材料(4人前)【参考文献】・日本人の食事摂取基準(2020年版), 厚生労働省・野口知里,小林身哉,小山洋一,20代から50代日本人女性における食事由来コラーゲン推定摂取量の特徴.栄養学雑誌,Vol70,No2, 2012,120-128.・Hüseyin Hüsrev Turnagöl ,et al. Nutritional Considerations for Injury Prevention and Recovery in Combat Sports, Nutrients. 2022 Jan; 14(1): 53.・Kevin D. Tipton, Nutritional Support for Exercise-Induced Injuries, Sports Med,2015, 45 (Suppl 1):S93–S104.・Graeme L. Close,et al. Nutrition for the Prevention and Treatment of Injuries in Track and Field Athletes, International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism, 2019, 29, 189-197.・James Collins,et al. UEFA expert group statement on nutrition in elite football. Current evidence to inform practical recommendations and guide future research, Br J Sports Med 2021;55:416–442.・Abbie E,et al. Nutritional Considerations and Strategies to Facilitate Injury Recovery and Rehabilitation, Journal of Athletic Training 2020;55(9):918–930.・Gregory Shaw,et al.Vitamin C–enriched gelatin supplementation before intermittent activity augments collagen synthesis, Am J Clin Nutr 2017;105:136–43.・Kristine L. Clark,et al. 24-Week study on the use of collagen hydrolysate as a dietary supplement in athletes with activity-related joint pain, Current Medical Research and Opinion, Vol. 24, No. 5, 2008, 1485–1496・Louise Burk,et al. CLINICAL SPORTS NUTRITON. 5nd ed. Mac Graw Hill Educatio. 2015,735-751p.表2-1 食材中のコラーゲン量表2-2 食材中のコラーゲン量~300gが目安になります。しかし、選手の自己流で食事量を調整するのは難しいと思います。栄養士、管理栄養士に相談することをおすすめします。ケガの回復を助けると 期待されている栄養成分ケガの回復を助ける栄養成分について、研究論文が発表されています。今回は(文献)を参考に期待されている成分についてご紹介します。ただし、いずれの成分も補給したら早く回復できるとは言い切れません。論文には「可能性はあるが、今後も実験などの研究を重ねて検討する必要がある」、「取りすぎると回復が遅れる場合もある」と書かれています。絶対ではないということを前提に話を進めます。①たんぱく質(肉、魚、卵、豆・豆製品、牛乳・乳製品など)。とりすぎると、体脂肪が増加することがあります。体重変動をみながら、量の調整が必要です。②カルシウム(小魚、豆・豆製品、青菜類、牛乳・乳製品など)③ビタミンD(魚、卵、きのこなど)カルシウムの吸収を助けます。④オメガ3脂肪酸(魚、くるみ、エゴマ油、アマニ油など)筋肉の炎症をやわらげる可能性があると期待されています。しかし、とりすぎると体脂肪が増加することがあり、注意が必要です。⑤ビタミンA、C、E(緑黄色野菜、果物、種実類など)、抗酸化ビタミンと呼ばれ、筋肉の炎症をやわらげる可能性があると言われています。⑥コラーゲン(後ほど記述)今後も新しい情報を得られましたら、ご紹介します。ケガの回復とコラーゲン補給について選手から「じん帯や関節を痛めたとき、サプリメントのコラーゲンペプチドを補給するとケガの治りは早くなりますか?」という質問が増えました。私は、「ケガが早く治る可能性は高いが、まだ研究の検討が必要。しかし、可能性はあるので、補給してもいいですよ」と答えています。補給したコラーゲンは、そのままでは体内に吸収されません。アミノ酸、ペプチド(アミノ酸が数個つながった状態)まで分解して吸収します。肉や魚に含まれるたんぱく質もアミノ酸まで分解されて吸収されます。つまり、たんぱく質食品をとれば、体内でコラーゲンを合成することはできます。この考え方でよいのですが、最近の研究では、コラーゲンを補給したほうがケガの回復が早い可能性がある、関節の痛みが軽減した、と発表している研究論文があります。コラーゲンをとることにより、体内に「コラーゲンを合成しなさい」と指示を出す機能があるのではと考えられています。「コラーゲンを含むサプリメントを利用したいけれど、ドーピング禁止成分が含まれていないか心配。食品からとれませんか?」と質問する選手もいます。(表2)は、食材100g中に含まれるコラーゲンの量です。牛スジや豚もつなどの内臓部位、なんこつ、骨つき肉・魚、魚の皮などに多く含まれています。スーパーなどで手に入りやすい食材ですね。35まいんど vol.35

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