まいんど vol.35 全日本柔道連盟
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◀2005年カイロ世界選手権、IJFのメディアディレクターを務めた際の1枚。左は当時のIJF会長パク・ヨンソン氏に限られた人々を含むため、それ自体を研究する必要があるからです。(柔道人口の1%未満が大会に出場)。しかしながら、柔道に打ち込み、柔道の価値観を羅針盤としている人はたくさんいます」国内および国際的な貢献と報酬ミシェル・ブルースは、2000年に国際柔道連盟のメディアディレクターに任命されました。彼は2007年までこの役割を果たし、その間、組織内の柔道研究の責任者であり、会長のスポークスマンとして行動しました。「それは特別なことでした。 私のキャリアは、出会った人々と彼らが私に寄せてくれた信頼によって築かれました」フランスでは、ミシェル・ブルースが2013年から2017年までフランス柔道連盟の副会長を務め、特に柔道文化の保存と発展に関して責任を負っていました。彼は現在、フランス柔道アカデミーの部長を務めています。柔道で最も有名な研究者の一人である彼の約40年間の柔道の歴史と文化への貢献は言葉では言い表せません。彼の功績と貢献は何度も表彰されましたが、おそらく彼が受け取った最も顕著な賞は、柔道発祥の国からのものでした。実際、2016年11月3日、日本政府はミシェル・ブルースの『柔道を通じたスポーツ界の交流と、日本とフランスの相互理解への彼の学術的業績の貢献』に対して旭日小綬章を授与しました。最後の言葉「私は常に、伝統と現代性のバランスを求めてきました。競技と教育の間で、柔道はより良い教育を受ける必要があると思います。このバランスについて、人々と教師の間でより高度な考察が必要です。これからの決定は、試合と教育のバランスをより尊重する必要があります。現在、試合の側面が主に引き継がれており、別の考え方が難しくなっているからです。柔道の社会貢献について、柔道とは何か? と質問したとすれば、競技としての柔道だとすれば、柔道の貢献は簡単に言えばショーです。運動能力と文化の維持に焦点を当てている場合、柔道は人々に自信をもたらし、自分自身をコントロールする方法になります。柔道がもたらすそのことは不変ですが、試合に集中しすぎるアプローチならそれは危険にさらされています。私はよくこう書いていました。柔道という競技自体は教育的ではありません。柔道を教えること自体が教育的です。試合の結果に重きを置いたりプレッシャーをかけたりすることなく、よりバランスのとれた方法で指導者を訓練することにたち戻り、柔道が個人に何をもたらすことができるかをもっと重視すれば、物事はすべてうまく行くでしょう。一般に試合の合理性に基づいている場合、危険があります。柔道には円熟を要求されるのでそれは鍛錬です。若い柔道家にとって、レベルの高い大会への選抜は意味がありません。オリンピック前のランキングリストのトップ10を見ると、このレベルの〝カデ〟に分類されているのは17%だけであることがわかります。この年齢では、身体的成熟度が優勢です。試合は確かに成長する方法ですが、非常に強力な制限でもあります。チャンピオンにならなくても柔道を好きになることができます。しかし、忘れられつつあるのはそういう考え方です。柔道を好きになってもらうには、柔道家を育てることです。私は日本にとても感謝しています。日本政府から旭日小綬章を授与されたことは、私が得ることができる最高の報酬でした。私は他に何も必要ありません。日本に認められたことは私に大きな満足感を与えてくれますが、自分の行動でそのような名誉に値することを心から望んでいるので、責任も感じています。私が柔道のためにしてきたことは、柔道と日本から何百回も返ってきました。また、私が筑波大学や東海大学、そしてそれらの大学の指導者たちと密接な関係を築けたことに、私は非常に感謝しています。大学を定年退職しましたが、研究活動は続けています。 このような道をたどってしまうと、止めるのは難しいですが、それは制約ではなく、喜びです」(文中敬称略)24まいんど vol.35

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