まいんど vol.33 全日本柔道連盟
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強化委員会GSウランバートルに11名が出場。金4、銀1、銅2個獲得 グランプリであった2016年以来およそ6年ぶりに、モンゴル・ウランバートルにてグランドスラム大会が行われました。 参加は、30か国255名、日本からは男子5名、女子6名が出場し、金4、銀1、銅2個という結果となりました。 大会を迎えるにあたっては、今大会もIJFプロトコルにより、バブル方式であったため、現地入り後はホテル内で調整練習(毎日畳の上では45分の時間制限)を行い準備をしました。また、出場する条件として、選手は、コロナ禍以降実施されている出国前PCR検査や入国後PCRや抗原検査、計量前の抗原検査がすべて陰性となったうえで、計量に参加することができ、厳格な体調管理を求められる状況となっています。 全体の試合内容の印象としては、審判員の顔ぶれが新しくなっていたことや立ち姿勢からの施技や組み手場面で相手の肘関節が伸展位になると敏感に映像確認したうえで、反則負けを宣告する機会がこれまで以上に見受けられたため、今後はすみやかに対策を講じる必要性を感じました。 また、今大会は、パリ・オリンピックに出場するためのポイント獲得試合の開幕戦であることや、ロシア代表であった選手はIJF登録で出場しており、それぞれの選手がこれまでの国際大会とは異なる姿勢で試合に臨んでいたようにうかがえました。 大会終了後は、男子は国際合宿に参加し、女子は日本スポーツ振興センターによる有望アスリート海外強化支援事業の対象となっている芳田司選手が江本祐一トレーナーとともにモンゴル相撲の視察を行いました。 モンゴル相撲視察にあたっては、日本航空第二高校(現:日本航空高等学校石川)と日本大学で活躍し、リオ・オリンピックモンゴル代表のバトトルガ・テムーレン氏が案内役となり、2017年の世界選手権決勝で芳田選手と死闘を演じたドルジスレン・スミヤ氏とともに技術はもちろんですが、歴史も学びながら、現地チームの練習を視察することができました。このような機会は全国大会を控えるチームのルールとして、対外接触を原則受け入られない伝統のなかで特別に受け入れてくださり、大変有意義で貴重な機会となりました。 最後になりましたが、大会および合宿期間中、日本チームに好意的に接してくれたボランティアや、かつて日本に柔道留学された経験のある通訳の方々が、声援・協力してくださったことで日本代表選手の背中を押してくれたものと考えます。 この場を借りて、心より感謝を申し上げたいと思います。(全日本女子総務コーチ 田村昌大)

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