まいんど vol.29 全日本柔道連盟.
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が、それでも選手たちは自国開催の大きなプレッシャーのなかで、よく頑張って戦い抜いてくれたと思います。 2018年にポルトガルで開催された世界選手権大会への選手派遣により、日本は全階級のパラリンピック出場枠を得ることができました。日本代表選手選考については、国際ランキングの日本選手のなかの上位者を当てることとし、あらかじめ指定した複数の国際大会に2名の選手を派遣して決定しました。この選考方法については、事前に公表をして透明性も確保され、代表を目指す選手たちにとって目標をしっかり持ち納得できるものであったのではないかと思います。 また全世界がコロナ禍のなか、1年の開催延期となり、開催が危ぶまれるとの情報も飛び交い、大会に向けてモチベーションを保ち続けるのは並大抵のことではなかったと思います。視覚に障害を持つ選手たちにとっては、移動時なども含めて何かを行う場合など必然的に手で触れて確認することが多く、競技自体、直接体が触れることから感染リスクも大きくなります。強化の現場では、大会を目前にしての強化合宿の必要性を強く訴える一方、視覚障害者の感染リスクの大きさから、予定されていた強化計画の大幅な見直しを迫られることとなり、2020年12月までの強化合宿の中止を決めました。 その間、以前から課題となっていたフィジカル強化のため、目標値を設定して懸垂やスクワットなどを課し、送られてきた動画を確認しながら指導を行いました。今年の1月からは少人数での個別合宿を実施し、4月以降は選手のパーソナルコーチや大学生の協力体制を作って、パラリンピック大会に臨むこと8/27(金)▼男子66㎏級。袖釣込腰で攻める瀬戸▼男子60㎏級敗者復活最終戦。得意の寝技で攻め込む平井▶試合後、健闘を抱え合う両者。相手選手に抱きかかえられ思わず笑顔に▲女子52㎏級2回戦。内股で攻める藤原◀男子66㎏級表彰。右から2人目が銅メダルの瀬戸▶女子48㎏級3位決定戦。出足払で攻める半谷18まいんど vol.29

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