まいんど vol.28 | 全日本柔道連盟
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「7月初旬に代表全員を集めての強化合宿を予定しており、この合宿からパラリンピック本番に向けて調子を上げていく。かなり大切な合宿になると思います。 ほとんどの選手が、1年以上試合から遠ざかっているので、試合勘に不安を持っていると思うんです。まずはそこを克服しなくてはならない。そのために、実際にパラリンピックで審判を行う先生にご協力いただき、実戦形式の練習を行う予定です。より本番に近づけ、緊張感を持ってやりたいと思っています。 相手選手の研究に関しても、世界ランキングの上位選手は映像もありビデオ分析も可能なので、選手の技、動きなど細かく分析し、想定した練習をしていきたいと思っています。 いままで、選手たちにも会えない状況が続き、1年半の間、メールや電話だけの連絡になってしまった選手もいました。本番まで残りわずかではありますが、ワンチームとして、みんなで頑張りたいと思います。コロナ禍で不安なところもありますが、選手たちが集中できるようにしてあげたいと思います」(取材/6月5日) 「新型コロナの感染が拡大する前は、パラリンピックに向け、月に1~2度集合して強化合宿を行い、選手の状況も把握できていましたが、いまはそれがなかなかできない状況。個別合宿などを行い、担当コーチに状況を報告してもらっていますが、練習ができず弱気になっている選手もいるということで、心配しているところです。 視覚障がい者は耳からの情報が中心ですから今回のような怖いニュースによる不安感や恐怖心は普通の人以上だと思います。なので、その辺も克服していかなければならない課題です。 先日行われたアゼルバイジャンの国際大会での海外選手の様子は、かなりしっかりと調整できているという印象でした。コロナに関係なく合宿などもできているようです。 視覚障がい者柔道は、相手と組み合ってから始める柔道なので、いわば力と力のぶつかり合い、柔道を知らない人にとってもわかりやすい競技です。ただ、パワーがあれば勝つというわけではないので、ライバル選手の映像分析などをしっかりと行い、研究・対策をして本番に臨みたいと思います」(取材/6月5日)東京2020パラリンピックに挑む日本代表!直前特集男子監督遠藤義安ENDO Yoshiyasu女子監督佐藤雅也SATO Masaya東京2020はオリンピックだけじゃない! 8月24日(火)からは東京パラリンピックが開催され、柔道競技は日本武道館で8月27日(金)から3日間の日程で開催されます。コロナ禍の厳しい制約のなか、ハンディキャップに負けず懸命に練習を続け、晴れの大舞台に立つ13人の日本代表選手と両監督、コーチに話を聞きました。14まいんど vol.28

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