まいんど vol.27 | 全日本柔道連盟
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PROFILE 田中裕之昭和32年、東京都生まれ。東京都公立中学校校長、公益財団法人日本中学校体育連盟柔道競技部長、公益財団法人全日本柔道連盟理事を歴任杉並第七小学校での転び方教室。教室が即席の道場に! ケガ予防が主目的だが、柔道の良さ、魅力を伝える大切な機会でもある少柔協『みんなのじゅうどう』柔道教室では、「中学生になっても柔道を続けよう」という内容の講話も行っている現化されたと言えるのではありませんか。田中 そうですね。各地のみなさんが独自に活動を展開していくことで、良い意味での変化が起きています(9ページ参照)。この公募制度については、2021年度は予算規模を拡大し、対象を10府県に増やしました。ちなみに女子柔道振興委員会にも補助金の制度があります。地道にがんばっている人に光を――新規登録者をたくさん入れた学校の表彰もされていますね。これもすばらしい取り組みだと思います。田中 新入部員をたくさん入れてがんばっている学校に光を当てたいと思ったんです。チャンピオンを育てることばかりに注目するのではなく、柔道を始める人を増やし、柔道の裾野を広げている人、地道に活動している人が、「よし、これからもがんばるぞ」と思えるような制度や風土を醸成していきたいです。 また、各都道府県の活動は全柔連を紹介できるように全柔連ホームページに『普及の広場』を開設しました。ここで情報を共有して、活動の参考にしてもらい、良い循環が生まれていくような場所にしたいと思っています。――こうしてお話をうかがっていくと、各地のみなさんとの意見交換や触れ合いから、いろいろな取り組みが生まれていることがわかります。田中 全国各地に情熱とアイデアを持った方がたくさんいます。その方たちと一緒にあれこれ考え、事業を進めていくのは、本当におもしろく、この仕事にやりがいを感じています。2020年度はコロナ禍のため、各地を訪れることはほとんどできませんでしたが、現在の状況が改善されたら、また各地を訪れ、現場の指導者の方の意見や要望を聞いて改善策を一緒に見つけ、普及につなげていきたいと思っています。 最後になりますが、ご存じのとおり、4月は統計的に事故が起こりやすい時期となっています。今年も「柔道事故ゼロ運動」を行い、各地のみなさんと連携して安全講習会を開くなど啓発活動を展開します。全柔連としても現場のみなさんの声を反映させた冊子『柔道の未来のために 柔道の安全指導』を作成していますので、こうした資料もぜひご活用いただければと思います。6まいんど vol.27

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