December 11, 2019

平成26年度全国柔道指導者研修会 開催報告(14.5.17-18)

開催報告

■第1日 2013年5月17日(土)

◇開会のあいさつ <木村昌彦(指導者養成特別委員会委員長)>
・指導者養成の重要性,柔道の継承のためには「指導者が変わらねばならないこと」に気づくこと
・経験主義からの解放(指導者は,指導内容に関わる全てを説明する義務がある)

◇前年度事業報告,モニタリング報告,今後の流れ <木村昌彦>
・平成25年度のモニタリング結果の概要と,結果から導き出せる今後の課題を概説
・平成25年度のモニタリング(全国6カ所)の実施報告
・課題は「一方向性の講義から双方向性講義にすること」「受講生の学習レディネスを整えること」

◇コンプライアンスに関する説明 <梶木壽(コンプライアンス委員会委員長)>
・コンプライアンス委員会の創設と活動,柔道界に残存する問題点を指摘
・暴力根絶:子どもの中にも「厳しい指導は必要,場合によっては体罰も容認」という考えが残っている.これは指導者が指導した誤った内容が,子どもに顕在化しているものであり,指導者が改めなければならない
・セクハラ:女子選手に対する男性指導者の振る舞い
・随時,全柔連のコンプライアンス委員会に相談が可能

◇講義科目の要点 <中村勇(指導者養成特別委員会委員)>
・講義全般のポイントについて配付資料を元に解説
1)テキスト利用に加え,講義担当者自身の経験談等なども交えて進める
2)当たり前のことであっても,大切なことは何度も確認を行う(発問を有効活用して発言を促す)
3)できる限り双方向性講義を目指す(スライドに頼り過ぎない)
4)講義環境の工夫(特に畳の上での講義に関して)
5)学習レディネスの観点から,テキストの事前配付なども検討されるべき

◇講義科目の要点「⑤柔道(スポーツ)の安全指導」 <佐藤幸夫(安全指導WG委員)>
・回転加速度損傷や脳震盪に対する考え方について解説
・勝利至上主義に傾かない
・回転加速度損傷は頭部打撲を伴うものがほとんどであるが,頭部打撲が無くても急性硬膜下血腫が発症する可能性がある(という判決が下された)
・脳震盪を軽視せず,脳震盪後は原則として,ただちに競技・練習への参加を停止する
・これは指導者のみならず,競技者,広く国民全体が認識しておくべき必須の事項である

◇熱中症の講義 <神頭亜梨子講師 (大塚製薬)>
・DVD視聴を行い,熱中症予防に関する知識を概説
・水分補給はナトリウム濃度0.1-0.2%(Na+濃度40-80 mg/100mL),糖質4-8%

◇講習法の研究1(講義科目) <森英也(指導者養成特別委員会委員)>
・講師経験者が実際の講義を行う際に留意した点などについて,事例的に紹介し,講義方法についての知見を拡張
講師経験者による模範講義<和歌山県 斎藤重光>
・講義「体力トレーニングの基本」の際に留意した点について紹介
講師経験者による模範講義<群馬県 森英也>
・講義「スポーツ指導者の心構え」の際に留意した点について紹介
→「正確に伝えるべきコンテンツは絶対に外さない」という姿勢で臨むことが大切

◇グループディスカッション法<和久貴洋(指導者養成特別委員会委員)>
・アイスブレーキングからグループディスカッションまでの実施ポイントを,参加者を対象に実践させながら指導
・「柔道の楽しさ,柔道の面白さ」って何ですか?書き出せるだけ,書き出してください.
→出されたものをカテゴライズし,ネーミング
→縦軸(技術)vs横軸(年齢,経験年数)のグラフ上に,楽しさと面白さをプロットする
→グラフ左側,つまり柔道初心者が早期に感じることができる「楽しさ」,これを引き出すために有効な柔道指導とは何か?
<グループディスカッションのポイント>
1場の設定(6人以内が理想)
2テーマ設定(シンプル→高度,体験・経験→概念)
3情報や知識のレベル合わせ(拡散→集約・統合)
4刺激(視点・観点,情報・知識の拡大,深化)
5スキル(ファシリテーションスキル<意見を出させる>,プレゼンテーションスキル<結論が先>)

◇平成27年度からの資格制度について <木村昌彦>
・C指導員のマイナーチェンジと,A・B 指導員制度の開始準備状況の説明

◇ 質疑応答
資格制度全般や講習のありかたについて質疑応答がなされた。
・女子の移行措置「H27年度までに3段取得」は適用されるか?
→Yes(C指導員移行措置の際の条件は残る)
・C指導員資格取得の翌年,全柔連登録をしなかった場合,指導員資格は失効するのか?
→Yes(失効)
・検定試験の問題について,問題や解答用紙等の統一を図るべきではないか?
→C指導員審査委員会は各都道府県に設置されているので,問題や採点,合否に関しては各都道府県に任せる
・講習会講師は指導員資格保有者でないといけないのか?
→救急処置法やトレーニング法など非資格保有者の専門家に依頼することも可能である

■第2日 2013年5月18日(土)

◇ アンチ・ドーピングの講義 <田辺陽子(指導者養成特別委員会委員)>
・日本・アンチドーピング機構のパンフレットを活用し,アンチ・ドーピングに関する基本情報,あるいは,そのソースへのアクセス方法等について解説

◇実技科目の要点 <高橋進(指導者養成特別委員会委員)>
・実技科目のポイントについて,4名の参加者の指導事例を元に解説
1)指導法は百人百様,絶対的な指導法が存在するわけではないので,講習会では「強要」ではなく「共有」を図ることを目的とする
2)遵守すべき事項,禁止事等については,丁寧に確認する
3)段階的指導,難易度を体系的に意識した指導法の開発を目指すことが大切
4)講習会参加者の指導事例に対し,講師が「評価する」ことが必要(紹介し合うだけではなく,総括してポイントを整理する)

◇挨拶 <近石康宏(全日本柔道連盟専務理事)>
・体罰を容認してきた,あるいは現在も容認しようとする柔道界の悪しき慣習を断つことが大切

◇講習法の研究2(実技科目) <田辺陽子(指導者養成特別委員会委員)>
講師経験者による模範講義<熊本県 高山廣茂>
・講師経験者の実技指導手順を紹介し,講習方法についての知見を拡張
・授業としての柔道指導の意義をどう位置づけるか(知識,思考・判断,技能,態度)
・生徒のやる気を引き出す指導上の工夫などについて解説

◇グループティーチング法 <射手矢岬,腹巻宏一(指導者養成特別委員会委員)>
・一斉指導(講師→受講生)ではなく,受講生同士の意見交換を行わせる作業を通した学習方法について紹介
・グループにリーダーを配置し,講師からの課題指示を受けて,「実施方法を議論」→「実施,試行」→「評価,検証」→「改善」のサイクルをグループ内で成立させる
・グループ間の交流(情報共有)を促進させることも可能
・課題(問い)に対する解決策をグループ内で議論することにより,多様な価値観を認め,新たな視点の気付きを促すことができる

◇ 質疑応答
・ 前日に引き続き質疑応答を行った。
・ 実技指導法、養成講習会の講師起用法などについて活発な質問が出た。
6-2.模範講義意見交換(森委員) 6-5.グループディスカッションの様子

11-2.グループティーチング法(射手矢委員) 16.研修室集合写真

17.道場集合写真

平成26年度全国柔道指導者研修会

開催要項

概要 都道府県柔道連盟(協会)で開催する全柔連公認指導者資格C指導員養成講習会の講師(候補者)を対象に、全国統一した講習ができるよう研修会を開催する。
主催 公益財団法人全日本柔道連盟
開催期日 平成26年5月17日(土)13:00~18:30(予定)
平成26年5月18日(日)8:30~12:30(予定)
会場 味の素ナショナルトレーニングセンター(北区西が丘3-15-1)
日程 日程表
参加資格と経費 (1)全柔連公認A指導員であり、本研修の全課程を受講し、C指導員養成講習会の講師としてその内容を講習できる者各都道府県2名
※1名は平成25年度C指導員講習会講師経験者が望ましい。
(2)参加料は無料とし、主催者は都道府県柔道連盟(協会)より推薦・派遣された参加者2名の旅費を全日本柔道連盟旅費規程により支給する。
(3)都道府県柔道連盟(協会)の推薦により、自費参加を認める。
(4)参加者の必携品は、筆記用具及び柔道衣とし、テキストその他の資料は主催者が用意する。
その他 (1)都道府県柔道連盟(協会)は、平成26年3月20日(木)までに、参加者2名を必ず申し込むこと。(所定の参加者推薦書による)
※参加者一覧はこちら
(2)問い合わせは(公財)全日本柔道連盟事務局・総務課(担当:前田)
TEL:03-3818-4199 FAX:03-3812-3995