塚田真希の3連覇か、それとも薪谷 翠の3年ぶり2度目の優勝か。皇后 盃は熱い女の戦いになりそうだ。
3年前の平成13年に、薪谷が山下まゆみ(引退)を破って新女王の座に輝 いたが、その翌年に塚田が薪谷を降して女王が交代して以来、女子の最重量ク ラスは『2強』時代となった。
ところが昨年は薪谷の負傷欠場で塚田の独壇場となった。そして、今年は負 傷が癒えた薪谷が復活し、再び『2強』の時代に戻った。順調に勝ち進めば2 人は2度目の決勝対決となる。

横浜の選抜体重別の再現か
Aブロックは塚田を巡って、松崎みずほ(ドイツ国際78kg級優勝),中澤さえ (講道館杯78kg級優勝),杉本美香(全日本ジュニア78kg超級優勝)らがどう挑む かだが、国際経験(世界選手権2位)も豊富で、最近すっかり安定した戦いぶ りを見せている塚田の実力が上。体力的にも優るし、まず取りこぼしはないだ ろう。
Bブロックも復調なった薪谷が優位だ。木屋好絵(講道館杯3位),江口  啓(福岡国際2位),駒木奈緒美(全日本学生優勝),長瀬めぐみ(ロシア国 際優勝),近藤悦子(前年全日本選手権2位),上野順恵(ドイツ国際63kg級 優勝)らがどう絡むか。

復調度から、塚田がやや有利
順当なら塚田と薪谷の決勝対決だ。1週前の横浜での全日本選抜体重別選手権 で2人は久びさに顔を合わせた。02年10月の右膝の開放性脱臼などの大ケガ で、一時は再起も危ぶまれた薪谷だが、昨夏の大阪の世界選手権無差別級で 再起した。だが、この時は本来の動きがなく初戦敗退した。その後、今年に なってドイツ国際で2位に入り、復活アピール。そして先日の横浜でも決勝 へ。
これは、オリンピック出場権をかけた塚田との戦いパート・。右奥襟から引 きつけて体落、内股、大外刈で攻める塚田に対して、薪谷は左内股で攻める。 だが、体力で優る塚田が前進するのに対して、薪谷は後ろに下がり、押され気 味。圧力をかける塚田の技も容易では決まらない。薪谷に指導。息の上がった 薪谷の内股はまるで効かない。逆に足払をかわされて効果を取られる。薪谷が 負傷休養中に塚田は精神的にも技術的にも成長した。
横浜での対決を見た限りでは塚田の優位は否めない。薪谷が足技で塚田の前 進を巧みにはばむことが可能なら、勝機も出てくるのだが、順調度からも塚田 の3連覇の可能性が高い。

全日本柔道連盟 広報委員長 横尾一彦
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