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第17回全日本柔道選手権大会-寸評-

一回戦

  • 第1試合  松田 昭[山形県警] (背負投) ○川波慎太郎[九州電力]
    積極的に攻めた川波が踵返で有効、その後タイミングの良い背負投で1分13秒「一本」初出場で嬉しい1勝をあげた。

  • 第2試合 ○深井茂和[愛知県警] (判 定)  笹倉孝幸[大阪府警]
    互いに引手がとれない試合であったが、前半深井、後半笹倉の展開となった。残り10秒で深井が釣り手一本での揺さぶりに、笹倉がしりもち、これが決め手か?旗判定3−0で深井が勝った。

  • 第3試合 ○井上智和[警視庁]  (体 落)  宇積宏和[徳島県警]
    引手争いとなった序盤、宇積の方が技を出していた。2分井上に教育的指導が出て試合が動いた。引手をとった井上が低い姿勢で右体落を放つと、宇積の体がきれいに一回転。2分30秒「一本」勝ちとなった。

  • 第4試合  鰐渕良則[愛知県警] (足 車) ○筒井宏樹[平成管財]
    こう着状態の前半。両者「注意」の後、一転して攻め合いとなり、鰐渕の左小外刈「有効」。4分19秒、筒井は右足車「一本」で逆転勝ち。

  • 第5試合  渡邊隆太[兵庫県警] (注 意) ○廣川充志[了徳寺学園職]
    渡邊、あっと驚く肩車「有効」で先取も「注意」により帳消し。残り39秒、廣川は内股返で「有効」を奪いそのまま逃げ切る。

  • 第6試合  加藤光将[筑波大]  (大内刈) ○山元一歩[京都府警]
    初出場同士の初戦。小気味よく攻め合う展開。3分48秒、山元は思い切りよく大内刈に入り、加藤を刈り倒して「一本」。

文責(前半)全柔連 広報委員 三浦 登/(後半)全柔連 広報委員 渡邉昌史

二回戦
  • 第1試合  高山一樹[警視庁]  (総合勝) ○高橋宏明[旭化成]
    互いに自分の組み手になれず、「注意」まで受けた。3分55秒に高山が警告を受けたところで試合が動いた。残り1分52秒に高橋が右小外掛で「有効」をとると、高山が初めて自分から技をかけた。しかし、その崩れを高橋が巧みに寝技で仕留めて「総合勝」となる。

  • 第2試合 ○加藤博仁[千葉県警] (背負投)  河合秀幸[北海道警]
    組み際の背負投が切れた。右組みの加藤が右背負投をかけると、河合の体が鮮やかに一回転。スローモーションを見ているような流れで、畳にころがった。「一本」の声に時計は19秒で止まった。

  • 第3試合  小野俊教[綜合警備保障](警 告) ○鈴木桂治[平成管財] 
    小野は明らかに、6分間を戦い抜く姿勢で臨んだ。鈴木に引きつけられる前に、背負投をかけて組手を逃れる。しかし、消極的な姿勢が「警告」まで反則を累積させた。残り8秒で鈴木がかけた小外掛けも、小野はさばいて腹這いに。そのまま時間がきて、鈴木の優勢勝ちとなった。

  • 第4試合  坂本周作[了徳寺学園職](有 効) ○川波慎太郎[九州電力]
    後半の足技の攻防を征したのは、川波だった。試合は3分から動き、先に川波が朽木倒で「有効」3分51秒に坂本が小内刈(巻き込み)「有効」で返したが、残り1分25秒に左小内刈で二つ目の「有効」で逃げきった。

  • 第5試合  菊川 顕[岡山商大職] (判 定) ○鈴木 龍[国士舘大]
    技数が多かったことが決め手となったか、鈴木が3−0の旗判定で一回戦を抜けた。しかし、両者とも技をかけるが、全て浅く相手の体がまったく揺れない。技が出ているので反則が一つもないままでのブザーであった。    

  • 第6試合 ○生田秀和[綜合警備保障](内 股)  深井茂和[愛知県警]
    深井がなかなか組み手を許さなかった。生田は両襟を引きつけて内股をかけるが決まらない。しかし、生田は引手をとったら逃さずに2分33秒にしっかり投げきり「一本」勝ち。
     
  • 第7試合 ○飛塚雅俊[了徳寺学園職](横 掛)  内柴正人[旭化成]
    内柴正人
    今大会最軽量の内柴が登場すると、館内は大歓声に包まれた。内柴への観客全ての声援とスピードのある動きに、飛塚はなかなか相手を捕まえられない。しかし、1分過ぎに後帯を取った飛塚は、1分9秒に内股のフェイントからの内柴の体をしっかり放り投げた。




  • 第8試合 ○穴井隆将[天理大]  (注 意)  井上智和[警視庁]
    穴井隆将
    100kg級同士の対決となった。前半は足技で相手の様子を見合う。穴井の小外刈で井上は腹這いになりポイントなし。4分17秒、技の出ない井上に「注意」が出て、井上が攻めに転じ大内刈で穴井を畳みにつけるがポイントにならず、終了のブザーがなった。




  • 第9試合   栗原康仁[札幌刑]  (注 意) ○肥本博光[熊本県警]
    栗原は森大助の欠場で巡ってきた大チャンス。しかし、栗原は後手後手となり「注意」。

  • 第10試合 ○高井洋平[旭化成]  (大内刈)  増地克之[桐蔭横浜大教]
    増地克之
    最多出場記録の増地に対し、初出場初優勝を狙う高井。2分30秒、高井が左大内刈「一本本」で次代への扉を開く。







  • 第11試合  ○田邊政充[富山県警] (判 定)  近野貞治[綜合警備保障]
    ケンカ四つの両者、互いに攻め手を欠く。わずかに手数の上回った田邊に旗判定がそろう。

  • 第12試合  ○矢嵜雄大[了徳寺学園職](総合勝)  筒井宏樹[平成管財]
    矢嵜はトリッキーな動きで攻め立て、筒井に「警告」、攻めあぐんだ矢嵜にも「注意」。極端な変形の組み手で互いの尻がこすれ合うほど。残り1分、筒井の大内刈「有効」。そのまま逃げ切るかと思われたが、もつれあったところで矢嵜の大外巻込が「技あり」となりブザー。

  • 第13試合  市ノ渡秀一[平成管財] (判 定) ○村元辰寛[旭化成]
    一戦を大切にしたい市ノ渡。ベテラン村元。村元僅かに積極性で上回ったか、旗判定は村元にそろう。

  • 第14試合  ○棟田康幸[警視庁]  (払釣込足)  廣川充志[了徳寺学園職]
    棟田康幸
    序盤は一進一退の攻防。4分過ぎ、廣川の動きが一瞬止まったのを見逃さず、棟田の狙いすました払釣込足が見事にきまる。







  • 第15試合  松崎建司[福岡県警] (警 告)  ○片渕慎弥[国士舘大]
    攻めきれない松崎に「警告」が与えられ、片渕の勝ち。

  • 第16試合  ○大金良二[ダイコロ]  (判 定)   山元一歩[京都府警]
    出稽古でよく手を合わせ、手の内を知り尽くした両者。慎重になりすぎて技がなかなか出ない。旗判定は2−1で大金の勝ち。

文責(前半)全柔連 広報委員 三浦 登/(後半)全柔連 広報委員 渡邉昌史

三回戦
  • 第1試合  ○高橋宏明   (警 告)   加藤博仁
    左の高橋、右の加藤は、互いに引き手を取らせない。高橋が釣り手だけで内股にいくが決まらない。加藤は反則を累積していき、残り32秒で警告となりそのまま試合終了。

  • 第2試合   ○鈴木桂治 (崩袈裟固) 川波慎太郎
    95kgの川波は、激しく動きながら鈴木に充分な組み手を取らせない。1分58秒に組み手争いの中で、鈴木は右襟を引きつけての左小内刈で「有効」をとり、そのまま抑え込み。2分37秒での「一本」勝ち。鈴木が上手さを見せつけた。

  • 第3試合    鈴木 龍  (崩袈裟固)   ○生田秀和
    体を引いている鈴木に生田は攻めあぐんでいた。しかし、2分32秒に教育的指導がお互いに示されて試合が動いた。鈴木の仕掛けがもつれて寝技の攻防となり、生田が鈴木の左手を巻き込んで一回転。そのまま抑え込んで3分30秒の「一本」勝ち。

  • 第4試合  ○飛塚雅俊  (合せ技)   穴井隆将
    互いに技を掛け合う積極的な試合展開であった。1分45秒に飛塚が大内刈にいったところを、穴井が体を寄せて隅落で「有効」と先攻した。さらに、2分33秒に穴井が内股から小外掛に変化するところをタイミング良く飛塚が横掛でなげつけ「技有」。すぐに横四方固でがっちり抑えて3分00秒に「技有」のブザーは、穴井の世界代表が消えた瞬間となった。

  • 第5試合   肥本博光  (内 股)  ○高井洋平
    初戦一本勝ちで好スタートを切った高井。小内刈「有効」、そして2分29秒、内股で危なげなく一本勝ち。

  • 第6試合   田邊政充  (総合勝)  ○矢嵜雄大
    3分過ぎ、矢嵜の内股にゆるやかに田邊の背中が畳について「技あり」。奥襟を持ち圧力をかける矢嵜の前に田邊は技が出ず「警告」。矢嵜は2試合連続で総合勝ち。

  • 第7試合  ○村元辰寛  (判 定)   棟田康幸
  • 組み手(引き手)争いの両者に「注意」、なおも執拗に続き「警告」。残り1分を切ると村元は足技で揺さぶりをかける。棟田は最後まで思い切った技が出ずじまい。気迫で上回った村元に旗判定はそろう。

  • 第8試合  ○片渕慎弥 (横四方固)  大金良二
    身長で16センチ上回る大金が先に攻める。3分過ぎ、大金の体勢が崩れたところを片渕は巧みに横四方固にきめて「一本」。

文責(前半)全柔連 広報委員 三浦 登/(後半)全柔連 広報委員 渡邉昌史

準々決勝
  • 第1試合  高橋宏明 (技 有) ○鈴木桂治
    鈴木桂治
    勝負どころで決めた鈴木に、世界チャンピオンの貫祿を感じた。残り8秒に鈴木は小内刈から踵返の連続技で、123kgの高橋が大きな音をたてて畳に落ちた。残り1分47秒に高橋が「指導」を受けるが、互いに「有効」以上のポイントはなく判定はきわどい内容になるのでは?と感じさせる試合展開だった。観衆がそう思った瞬間の「技有」は、スピードがあり「さすが」といえる内容だった。


  • 第2試合  ○生田秀和  (判 定)  飛塚雅俊
    先に攻めていたのは生田であった。しかし、試合の駆け引きは飛塚が上手く、2分44秒に生田が「教育的指導」を受けた。その直後の3分6秒に生田は内股で飛塚を大きく崩し、判定におけるポイントを奪った。残り1分16秒にこんどは飛塚が「教育的指導」を受けたことで、反則のポイントが並んだ。終了間際まで飛塚は、技をしかけるが旗判定の材料にはならず3−0で生田に。

  • 第3試合  ○高井洋平 (注 意)  矢嵜雄大
    高井洋平
    矢嵜は徹底して高井に組み手を許さない。組み手争いに終始し、見るべき技もなくタイムアップ。敗れた矢嵜は90L級の選手ながらも3年連続でベスト8進出の健闘。






  • 第4試合  ○村元辰寛 (技 有)  片渕慎弥
    ベテラン対若武者。片渕、積極果敢に攻め村元に「注意」。村元は攻めに転じ4分55秒、小外掛「技あり」そのまま攻めて逃げ切る。

文責(前半)全柔連 広報委員 三浦 登/(後半)全柔連 広報委員 渡邉昌史

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