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第17回全日本柔道選手権大会-みどころ-

チョモランマより富士山の方が高い?!

「世界選手権を獲得するよりも全日本を制する方が難しい」といわれます。まさに柔道世界最高峰の大会「全日本柔道選手権」が4月29日(みどりの日)日本武道館で開催されます。

アテネ五輪の余韻がのこるなか、同100kg超級の鈴木桂治(平成管財)、66kg級の内柴正人の金メダリストが推薦選手として臨みます。そして、各地区から選出された36選手、計38選手が体重無差別で栄えある日本一を競います。

井上康生(綜合警備保障)の欠場(怪我)により、昨年の覇者、鈴木桂治の連覇が濃厚といえます。それを追うのが今春のパリ国際100kg超級2位の生田秀和(綜合警備保障)と03年大阪世界選手権100kg超級優勝、05年ドイツ国際3位の棟田康幸(警視庁)ですが、両者ともに少し水を空けられた感も否めません。
それからダークホース的な存在で楽しみなのは、大器と目されながらも怪我に泣いてきた高井洋平(旭化成)でしょう。先の全日本選抜体重別100kg超級を全試合一本勝ちで制し、飛ぶ鳥を落とす勢いで大学の先輩・鈴木を倒しての頂上を伺っています。

無差別の大会ならではの組み合わせも興味がつきません。軽量級の内柴正人が重量級を相手にどのような柔道を展開するのか、また、選抜体重別100kg級優勝の20歳の穴井隆将(天理大)も「全日本選手権でも勝ちたい」と切れ味鋭い技に磨きをかけ虎視眈々と狙っています。
本大会の結果によって、本年9月のエジプト・カイロ世界選手権大会の100kg級・100kg超級、無差別の代表が決まることもあり、熾烈な争いになること必至でしょう。

「古式の形」の演武 山下泰裕 八段
 ロサンゼルス五輪金メダリストで本連盟強化副委員長、IJF理事の山下泰裕八段が全日本選手権で「古式の形」の演武をおこないます。準決勝後に予定されており、取(技を仕掛ける)は山下八段、受(うけ)は白瀬英春八段(東海大女子監督)です。
 古式の形は講道館柔道の七つの形の中で唯一、嘉納治五郎師範が学んだ起倒流柔術の動きを残したものです。
 山下八段は、全日本選手権には11回出場、9連覇の偉業を達成しています。引退後は審判員を2回務めていますが、柔道衣での参加は最後の試合となった1985年以来で、また「形を人前で演じるのは初めて」とのことです。
山下八段は「決勝の引き締まった雰囲気を壊さないよう、精いっぱいおこなう」と現役時代とは違った緊張を語っています。

番外編 「あの選手は今?」
 全日本選手権のおこなわれる日本武道館は、ピンと張り詰めた緊張感の一方で「柔道界の同窓会」のような雰囲気となります。日本中、そして世界中から注目される大会ですので、柔道関係者が各地から観戦・応援に訪れます。
 そこで、試合を観戦する以外にも、ひそかな楽しみがあります。それは往年の名選手達に出会えることです。
 かつて鋭い技で世界を制した選手、タイトルには今一歩及ばなかったものの記憶に残る選手、そんな選手の今日の顔が観客席のあちらこちらに見受けられます。
 緊張の続く試合の合間に、ぜひ観客席を見渡してみてください。きっと、「あっ、あの選手だ!」と思うことでしょう。

昨年の全日本選手権より
文と写真:佐藤伸一郎(科学研究部)・渡邉昌史(広報委員)
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