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【女子柔道振興委員会】JJ Voice No.42 笠井光さん

プロフィール

笠井 光(かさい ひかる/旧姓:濱口)1988年 大阪府生まれ
愛媛県今治明徳高等学校柔道部 外部コーチ
講道館柔道女子参段

主な戦績:

2007年 全日本学生柔道体重別選手権大会 48㎏級 3位
2011年 全日本選抜柔道体重別選手権大会 48㎏級 出場
2012年 東アジア柔道選手権大会(台湾) 48㎏級 3位

この度は、素晴らしい企画に参加させていただき大変嬉しく思います。バトンを繋げてくださいました今井優子先輩に感謝しています。

私は現役時代、全国優勝、国際大会・世界選手権などでのタイトルがありません。
そんな私が28年間大好きな柔道に携われていることを心から嬉しく思います。
それも、柔道を通して出逢えた仲間がいたからだと感じています。

今回私が伝えたいことは「今治明徳高等学校柔道部は日本一になる」ということです。

私は現在、愛媛県にある今治明徳高等学校で外部コーチ兼寮母をさせて頂いています。3年前に主人が監督となり家族4人で愛媛に引っ越しました。
愛媛に来た当初、部員男子3人、女子4人の7人のチームでした。そして、その中の半数は初心者でした。それまで柔道部の生徒は勝つことには無縁、負けても「仕方ない、どうせ勝てない」という考えでした。そんな中、今まで楽しく柔道をしていた生徒の高校生活に、やる気満々な監督が入りました。生徒は勿論のこと、保護者も動揺の毎日でした。練習時間も長くなり、朝練、学校内の清掃活動、私生活の改善、食生活の改善、柔道においての明確な目標設定を一人一人に毎日伝えていきました。その中でも何度も生徒に伝えていたのは、「踏ん張れる人になろう、応援してもらえる人になろう、感謝できる人でいよう」でした。

そして「このチームで日本一になる」というスローガンを生徒と初めて逢った日に伝えました。正直、日本一が何かも分からない初心者が多数のチームでは無謀すぎる目標でした。しかし、3年間どうせ柔道を続けるなら日本一を経験させたい、という指導者側のわがままにより今治明徳柔道部がスタートしました。新体制になり最初に迎えた県総体、結果はほぼ全員初戦敗退の完敗。すぐに結果は出ない、そんなに甘くないと理解していても悔しすぎる一日となりました。負けた生徒たちも心の中では(やっぱり無理)と思ったことでしょう。そう感じていた私は指導者失格だと気づかされました。地区大会すら優勝したことのない生徒たちが、大会を境に日本一になりたいと本気で思うようになりました。監督が掲げた目標が生徒自身の目標に変わっていきました。その変化は、生徒の保護者の方にも影響していきました。本気で練習に取り組む我が子を見て涙を流している保護者、仕事で忙しい中空いた時間を見つけては練習に来られていた保護者。それぞれの家庭に色々な事情がある中、保護者も本気でサポート、応援をしてくれるチームになりました。私たち夫婦が来てから、たくさんの人の人生を巻き込んで掲げた「日本一」のスローガン。気持ちを引き継いでくれた生徒、保護者には感謝しきれません。

たくさんの応援やサポートがあり、卒業生が本気の頑張りを続けてくれた結果、少人数でスタートした柔道部でしたが、総勢33人のチームとなりました。その中には、まだ柔道を初めて1ヶ月の初心者もいます。しかし、チームメイトの誰よりも可能性に満ち溢れています。もちろん人数が増えただけで、まだ結果は出せていません。地区大会での団体優勝もまだ達成していません。周りからすれば「口ばかりの馬鹿な集団、日本一は絶対無理」と嘲笑っている人も多いでしょう。笑われても、馬鹿にされても構いません。本気で目標達成に向けて進み続けるチームの魅力を一人でも多くの方に伝えていきたいです。
もちろん、「努力=結果 努力は裏切らない」そんなはずはありません。人生をかけ目標達成に向け努力をし続けても、結果に結びつかない選手は大勢います。努力が裏切らないのであれば多くの戦友がオリンピック選手、世界チャンピオンになっている事でしょう。こんなに頑張ったのに、まだ努力が足りなかった、そんなことはないと私は思います。

だから私たちは、「努力は無条件に裏切る」と伝えています。
できるのにしなかった後悔=努力が足りない、すべてやりきった=結果はどうであれ、それまでの過程が自信になる。たくさんの戦友をみて学んだことでもあります。しかし、目標に達成に向けて努力するのは当たり前であって、その頑張りを必ず見ている人がいることをこれからも伝えていきたいです。

これから先、色々な舞台で今治明徳高等学校柔道部が活躍できるように、今日も全力で取り組めるチームでありたいです。意志ある先に道がある。今は馬鹿にされる事ばかりですが「いまにみとけ!!」と踏ん張り続けます。最高に輝ける瞬間を、その日を掴みとりたいです。

最後に、一日でも早く世界中の人に幸せな日々が訪れますように。

2020年 柔道部集合写真
ラントレの様子

次回は、笠井さんの実業団時代の先輩にあたる、石戸(旧姓:渡邉)美奈さんが登場します。

2024年アブダビ世界選手権大会

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