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【女子柔道振興委員会】JJ VoiceNo.41 今井優子さん

プロフィール

今井 優子(いまい ゆうこ)1985年 福岡県生まれ
了德寺大学職員柔道部 コーチ/了德寺柔道クラブ指導者
講道館柔道女子五段

主な戦績:

2009年 皇后盃全日本女子選手権大会 3位
2012年 グランドスラム東京70kg級  3位
2011年 講道館杯全日本体重別選手権大会70kg級 優勝

最近、オンラインを利用し試合を観戦する中で、多くの女性指導者が活躍していることに驚きと喜びを感じました。そして、そのタイミングでJJ Voiceのバトンが回ってきたことは何かの縁ではないかと思いました。

ここで私が伝えたいことは、「人生において全力を注げる場所を見つけにいくことの大切さ」です。

私の柔道人生の始まりは、4歳の時に「YAWARA!」というテレビアニメを見たことがきっかけでした。この物語は、並外れた柔道の才能を持つ少女が普通の女の子になりたいという願いと、自分の柔道の才能との間で葛藤しつつも徐々にその力を発揮し、バルセロナ五輪で2階級制覇に挑むという物語です。私はこの物語を見てすぐに「柔道を習いたい」と親に話をしました。しかし、親は女の子が柔道なんかするものじゃないと反対しました。幼少ながら反対する父を何度も説得し、「絶対に途中で辞めないこと」を約束して道場に通い始めました。

道場での練習は私が想像している以上に厳しいものであり、また女子が私一人という環境に不安も感じながら、毎日道場に通ったことを思い出します。そんな環境でも私が楽しみにしていたことは、夏合宿のイベントでした。肝試しやスイカ割り大会など楽しい内容が多く、厳しい練習ではありましたが、柔道が好きになっていったことを思い出します。当時は、男子の友達が多く、川で魚釣り、山で鬼ごっこ、かくれんぼをして遊んでいました。6年生になり、私に初めて女子の友達ができました。そしてその友達が道場のマネージャーになってくれた時の喜びは今でも鮮明に覚えています。

小学校を卒業した私は、中高一貫である敬愛中学校、高等学校に進学しました。そこで、初めて柔道を通じて女子の仲間ができました。初めは女子との接し方がわからず苦労しました。慣れない中で他中学校の女子友達と文通したり、女子として必要なコミュニケーションを取ったり、悪戦苦闘しながら向き合うことに努力していたことが懐かしく感じられます。

その後、東海大学に進学し、すてきな仲間達に出会うことができました。入学した当時、キャプテンが米富(旧姓:七條)芳美先輩でした。先輩は講道館杯で優勝するなど輝かしい成績を残されており、そんな先輩と毎日練習ができることに喜びを感じていました。毎日稽古をつけてくれたことに感謝しかあしません。そして強く、優しい先輩に憧れていました。

私が大学4年間を過ごし得たものは、多くの仲間です。大学時代は寮生活だったため、その仲間と毎日過ごし、同じ目標に向けて練習やトレーニングに励んだ経験が私の宝物となっています。この仲間達と戦えた団体戦は思い出深いものとなりました。

現在私は現役を退き、実業団で指導する傍ら少年柔道も指導しています。私の指導している少年柔道で他の道場と少し違うところは、女性の指導者が大半を占めていることです。そんな環境の中で心掛けている取り組みは、勝つことよりも和やかな雰囲気で子供達や大人が楽しく柔道ができる環境を作ることです。なぜなら、私たちの方針は勝利至上主義ではなく、まずは子供たちに柔道を好きになってもらうことを目的にしているからです。子供たちを指導する上で、何が正解で何が間違いなのか今の私にはわかりません。もしかしたら、私たちの行っている指導方法が間違っているのかもしれません。しかし、私たちは楽しく怪我なく練習を行ってもらうように日々計画を立てています。今ではお母さん方のクラブ生が少しずつ増え、親子で頑張っている姿を見ると嬉しく思います。

現役中は自分中心であり柔道に全力を注ぐことだけを考えていました。そのため引退し、次のステージに進んだ時、私は何に全力を注いでいったら良いのか悩んだ時期がありました。その答えがすぐに出るわけもなく時間だけが過ぎ、成長なく過ごしてしまう日々もありました。その状態から救い導いてくれたのは、現在所属する了德寺大学の理事長であり指導者の先生方でした。そしてこれまで柔道を通じてご指導していただいた恩師であり、同じ釜の飯を食べた仲間達でした。私は多くの仲間から言葉を掛けてもらい、そして自分なりに考えを整理した結果、柔道の魅力を伝えていくことが全力を注げる場所ではないかということにたどり着きました。

まだまだ勉強不足な部分ばかりですが、学び続け柔道の魅力を微力ながら多くの方々に伝えていきたいと考えています。

それが私の人生において全力を注げる場所であり、ひいては女子柔道の貢献、柔道界に恩返しができると信じているからです。

了德寺柔道クラブのイベント「親子柔道教室」の様子
了德寺大学職員柔道部女子

次回は、今井さんの実業団時代の後輩にあたる、笠井(旧姓:濱口)光さんが登場します。

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