出身道場の恩師が語る~90kg級 ベイカー茉秋編~

出身道場の恩師が語る、リオ代表選手の素顔

 リオオリンピック代表選手14名にも、柔道と出会った最初の一歩がある。どんな道場で育ったのか、どんな子どもだったのか・・・出身道場へ聞きました!

~90kg級 ベイカー茉秋(東海大学4年)編~

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春日柔道クラブ(東京都) 向井幹博先生

Q.入門の経緯
A.6歳のとき、いとこと一緒に入門してきた。体は小さかったがエネルギーをもてあましている様子であった。心・技・体のバランスのとれた成長を願い、ありあまるエネルギーをよい方向に向けてほしいという保護者の思いから入門した。
Q.最初の印象は?
A.ヤンチャで集中力がない印象。感情のコントロールが、なかなかうまくできなかった。運動能力は高く、上達のスピードも目を見張るものがあった。
Q.幼い頃から柔道の才能を感じた?
A.日本人離れした筋力とスピードは当時から非凡なものを感じていた。
Q.「強くなる」と手応えを感じた瞬間
A.小学5年生時には、東京都代表として全国小学生学年別大会に出場するも、翌年には同じクラブ内の同級生にまったくかなわなくなり、中学2年まで中途半端な稽古を続けていた。しかし、ある試合での敗戦をきっかけに稽古への取り組み方が大きく変化。スイッチの入るのが遅かったためか、中学時代は東京2位・関東3位に止まったが、この敗戦が高校での大きな飛躍につながったと考えている。
Q.保護者を含めて指導していたこと
A.「本当の強さとは、やさしさを伴っていなければならない。ただ強くなることだけしか考えていない者が力をつければ、それはただの凶器になってしまう」「文武両道は当然のこと、やさしくて正しい心を持った強い柔道家を目指してほしい」と伝えていた。
Q.ほめたこと、叱ったこと
A.小学生の頃、ある試合で感情のコントロールがきかなくなり、ケンカのような戦い方をしてしまったことがある。なかなか思うような試合ができないときに、自分の感情をコントロールして冷静に試合を進めることができなければ、本当の強さは身につかないと戒めた。大きな相手にも気持ちで負けない強さを持っていた。どんな強い相手にも逃げたりせずに堂々と向かっていく姿勢は、何度もほめたことがある。
Q.代表選手となった原動力は?
A.小さい頃に講道館で柔道を始め、オリンピックや世界選手権のメダリストを間近に見る機会に恵まれたことが原動力になったのではないかと考えている。
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